DeNAオースティン、プレーだけではない"大きな価値" 怪我は懸念も、5年で積み上げた影響力

AI要約

DeNAのタイラー・オースティンが攻守で存在感を発揮し、チームを牽引。個人記録よりもチームの勝利を最優先に考えている。怪我に悩まされることもあるが、全力でプレーを続けている。

オースティンは来日5年目で、自己ベストの成績を残す一方、怪我に苦しんだシーズンを過ごしてきた。チームへの闘争心を伝える存在としても評価されている。

三浦大輔監督もオースティンに絶大な信頼を寄せており、球団も契約延長を検討している。外国人選手でありながら、日本人のお手本として振る舞う姿勢が称賛されている。

DeNAオースティン、プレーだけではない

 DeNAのタイラー・オースティンが大きな存在感を発揮している。チームはクライマックスシリーズ(CS)進出もギリギリの状況ではあるが、攻守でアグレッシブなプレーを見せてDeNAを牽引。ムードメーカーとしても欠かせない選手になっている。

 今季が来日5年目のオースティンはここまで93試合に出場して、打率.308、23本塁打、63打点と自己ベストと呼べる成績を残しているが、本人が何より求めているのはDeNAが勝つこと。「チームの勝利、チームの優勝に貢献したい」と常に口にし、試合を決める一打を放っても、個人記録について尋ねられても同じコメントが聞かれる。

「米国ではトッププロスペクトとして期待されていた。(来日した時は)メジャー復帰を視野に入れて個人プレーに走ることも懸念されたが、そのような姿勢は全くない。勢い余って怪我をしてしまうことがあるのが心配だが、DeNAのために全力を尽くしてくれている」(DeNA関係者)

 来日以降、怪我に苦しむシーズンが多かったが今年も“ヒヤッと”する瞬間は少なくなかった。開幕直後の4月10日に行われた中日戦(横浜)では走塁の際に右太ももを痛め同12日に登録抹消されると、球宴では打球を顔面に受けるというアクシデントにも見舞われた。

 さらに、今月10日の阪神戦(甲子園)でもベンチ裏でユニフォームを着替える際に頭を天井にぶつけて途中交代するなど、「またか……」と思わせる瞬間が何度かあったが、今季は離脱が長引かずにプレーを続けている。

「TA(オースティンの呼称)の性格だろうが全てのプレーで手を抜かない。若手選手をはじめ、チームへ闘争心を植え付けてくれる。とはいえ常に怪我の心配があるので、状況に応じては自重して欲しい時もあります(苦笑)」(DeNA球団OB)

「外国人だけど日本人のお手本になる選手」と三浦大輔監督も絶大な信頼を寄せる。2020年に来日してから5年が経ち、今季が2021年オフに結んだ3年契約最終年となるが、球団が保有するオプションで契約を延長すると見られている。