着任コーチが驚いた近大アメフトのポテンシャルが開花 投げて走ってQB覚醒・チームに一体感、関大を17年ぶり撃破

AI要約

関西学生1部リーグのアメリカンフットボールで、関西大学と近畿大学が対戦。近大が35-31で勝利し、17年ぶりの対関大戦勝利を収めた。

近大は攻守ともに優れたプレーを見せ、QB勝見朋征やRB島田隼輔が活躍。関大を上回る486ydsの獲得距離を記録した。

関大はターンオーバーや反則で流れを作れず、ボール所有時間でも劣っており、完璧な内容の近大に完敗した。

着任コーチが驚いた近大アメフトのポテンシャルが開花 投げて走ってQB覚醒・チームに一体感、関大を17年ぶり撃破

アメリカンフットボールの関西学生1部リーグは、9月8日に第2節で関西大学カイザーズと近畿大学KINDAI BIG BLUEが対戦した。大方の予想では、昨年チャックミルズ杯(年間最優秀選手賞)を受賞したQB須田啓太(4年、関大一)を筆頭に、攻守にタレントを擁する関大が優位に見られていたが、近大が攻守でこれ以上ない集中力を発揮。先手でゲームを組み立て流れをつかんだ。第4Q序盤、一時は関大に逆転を許したが、その後も力強い攻撃でひっくり返し、35-31で金星を挙げた。その原動力は、攻撃を得点につなげ続けた、QB勝見朋征(ともゆき、4年、近大附)と、平本恵也QBコーチだった。

近大が常に一歩先をいく試合だった。振り返ると、関大がコイントスに勝ち、後半をチョイスした時点で近大の勢いに拍車がかかっていたのかもしれない。近大は、最初の攻撃シリーズは得点につなげられなかったが、守備が関大のパスをインターセプト。徐々にモメンタムを手繰り寄せ、3シリーズ目に、勝見のパスで先制点を奪った。その後もWR坂本壮梧(4年、関大北陽)へのTDで得点を追加。第2Qに一時14-17と逆転を許したが、WR梶原優真(2年、追手門学院)へのパスで追加点を上げ、21-17で前半を終えた。

第3Q4分には、RB島田隼輔(4年、近大附)がボールを押し込み得点を追加。その後関大にTDを二つ許して28-31と逆転されたが、第4Q残り4分を切って島田がTDを追加し35-31。逆転を目指す関大須田のロングパスを、DB森壮太(2年、大産大附)がインターセプトし、攻撃も手を緩めずタイムアップ。近大は、17年ぶりに、対関大戦の勝利を決めた。

獲得距離は、関大攻撃の328ydsに対して近大は486ydsと上回った。ターンオーバーも関大の4ロストに対して近大は1。加えて反則も関大の7回64yds罰退に対し、近大は1回15ydsと差が開いた。関大は勝負どころのボールロストと反則で流れが作れず、そのことを表すようにボール所有時間も、関大の18分12秒に対して近大が29分48秒と差があった。近大にとっては攻守が完璧にかみ合った、快勝と言える内容だった。