【日本ハム】伊藤大海プロ入り初2戦連続完封勝利「次も楽しみたい」勝利数、勝率で単独トップ

AI要約

日本ハム伊藤大海投手が2試合連続完封勝利で首位ソフトバンク戦を制し、13勝目を挙げてCS進出を決めた。

伊藤はチームの最高勝率を狙い、脱100%の意識を持ちながら投球し、リーグ単独トップの成績を収めた。

レイエスと水野がそれぞれ貢献し、チーム全体が連勝を重ねる中で勝利を収めた。

【日本ハム】伊藤大海プロ入り初2戦連続完封勝利「次も楽しみたい」勝利数、勝率で単独トップ

<ソフトバンク0-3日本ハム>◇18日◇みずほペイペイドーム

 日本ハム伊藤大海投手(27)が、プロ入り初の2試合連続完封勝利で、チームを首位ソフトバンク戦6連勝に導いた。

 自己最多タイ135球の熱投で、9回9安打無失点。3日同戦の4回から22イニング連続無失点を継続し、13勝、勝率7割6分4厘とリーグ2冠。CSへのクリンチナンバーを「5」とし、最短で22日に6年ぶりのCS出場が決まる。

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 伊藤が天敵を抑え、自身最多シーズン4度目の完封劇につなげた。9回2死一、二塁、川瀬を外角低め直球で左飛に打ち取った。試合前時点で今季15打数6安打の打率4割。苦手にしていた打者で締めた。「嫌っすね。同級生なんですけど。何とか抑えられたところをプラスに捉えたい」。CSでの再戦も見据え、慎重に言葉を選んだ。

 22年7月9日、同じ福岡でのソフトバンク戦で投げた自己最多に並ぶ135球。9回でも150キロを超える球威に、新庄監督は驚く。「3試合前ぐらいから1回と9回のスピードがそんなに変わらない。逆にちょっと上がってるぐらい。力感なく、リリースポイントに100%で伝えられる投げ方っていうのを完璧に掴んだような気がします」。常時ベストなボールを投げ続ける開幕投手に感服した。

 100%を維持するために打ち出した今オフのテーマが、“脱100%”だった。昨季は8月末に7勝目を挙げ、終盤4試合は白星がなかった。侍ジャパンで共闘した1学年下のオリックス山本(現ドジャース)が年間通して白星を挙げ3年連続沢村賞。その姿に触発され「波を少なくしたい」とイメージをふくらませてきた。「80%ぐらいの感じでリズムゲームしているような感覚。ポンポンポンポン投げられているかな」。意識的に2割のゆとりを持ちながら投げることで、今季は8月下旬から4連勝と結果がともなってきた。

 勝利数、勝率でリーグ単独トップ。「防御率が悪くて見栄えが悪かったんですけど、この2試合で戻してきたので、次も楽しみたい」。防御率は試合前の2・91から、2・75に改善。6年ぶりCS出場へ、クリンチナンバーも「5」となった。シーズン序盤は野手に助けられた分、ここからは自身がゼロを並べ続ける。

 ▼日本ハム伊藤が10日西武戦に続き、初の2試合連続完封勝利。日本ハム投手の2試合連続完封は上沢が18年5月16日西武戦、同23日ロッテ戦でマークして以来、球団6年ぶり。日本ハムのシーズン4完封は11年ダルビッシュ(6完封)以来。連続試合完封のパ・リーグ記録はダルビッシュら過去8人(9度)の3試合が最長だが、次回登板でタイ記録なるか。

 ▼伊藤はリーグ単独トップの13勝目を挙げ、最高勝率のタイトル条件(13勝以上)をクリアした。勝率7割6分5厘はリーグトップをキープ。日本ハムでは15年大谷以来の最高勝率を狙う。

 ○…レイエスが今季チーム100号となる21号ソロを放った。2点リードの9回先頭で、ソフトバンク又吉の高めストレートを捉えた。「チャンスで凡退が続いていた。ちょっと欲しがりすぎていたので、冷静になって甘い球を狙った」。新庄監督就任後、チーム100号は、1年目の22年が142試合目、昨季は141試合目、今季は現体制最速の130試合目での到達となった。

 ○…水野が2試合連続で決勝打を放った。2回1死一、三塁で先制の中犠飛。同学年の万波が左前打でチャンスを広げた後とあり「マンチュウ(万波)がつないでくれたので、何とか続きたいと思っていました。最低限の仕事ができてよかったです」。17日は同点に追い付いた直後の6回2死三塁で中前勝ち越し打。これで万波(11)に次ぐ、チーム2位の8度目のV打となった。