【玉ノ井親方 視点】錦木が下馬評を覆す相撲 10歳差の大の里とどんな相撲を取るのか見てみたい

AI要約

錦木が下馬評を覆す相撲を見せ、若隆景戦で賜杯争いの生き残りを懸けた。

若隆景は過去4戦全敗だったが、土俵際で腰の重さを生かして勝利を収めた。

東北出身の若隆景は34歳でも衰えず、積み重ねた稽古の成果を発揮し、今場所でも活躍している。

 錦木が下馬評を覆す相撲を見せた。賜杯争いの生き残りを懸けた若隆景戦。過去、4戦全敗と分は悪かったが、土俵際で持ち味の腰の重さを生かした。懐に入られ押し込まれたものの、相手の左腕を両手で抱えるようにきめて小手に振った。

 自分の相撲の形を持っているわけではなく、抱え込んで取ることが多いタイプ。だからまわしを取れなかったり、抱え込めなかったりした時は負けが込む。しかし今場所は体調も良いのだろう。体がよく動いている。34歳になっても衰えないのは、東北出身らしくコツコツと積み重ねてきた稽古のたまものだろう。左を差すなり、まわしを取るなり、自分から攻めていく形を磨けばすぐに三役に戻れる力はある。

 大の里とは2差。番付的に2人の対戦があるか微妙だが、10歳差の2人がどんな相撲を取るのか見てみたい気もする。

(元大関・栃東)