【ローズS展望】レガレイラが初の牝馬限定戦出走 夏の上がり馬と秋華賞切符をかけた戦いへ

AI要約

過去4年ぶりに通常モードの阪神開催に戻ったGIIローズステークス。昨年はマスクトディーヴァが日本レコードで制し、秋華賞では2着に好走。このレースは秋の牝馬戦線で重要なステップとして定着している。

春の実力馬たちが秋の好発進を狙う中、レガレイラやクイーンズウォークなどが注目されている。また、サフィラやラビットアイ、オーロラエックスなど新興勢力も台頭している。

夏の上がり馬も注目を集めており、ハワイアンティアレやオーロラエックスなどが本番への切符を目指している。また、セレクトセール2億円馬フレミングフープやカニキュル、チェレスタも注目されている。

【ローズS展望】レガレイラが初の牝馬限定戦出走 夏の上がり馬と秋華賞切符をかけた戦いへ

[GⅡローズステークス=2024年9月15日(日曜)3歳牝、中京競馬場・芝2000メートル、秋華賞トライアル]

 2020~22年は変則開催のため中京で施行されたが、昨年は4年ぶりに〝通常モード〟の阪神開催に戻った。マスクトディーヴァが圧巻の日本レコードで制し、秋華賞ではリバティアイランドの2着に好走。2着馬ブレイディヴェーグはエリザベス女王杯でGⅠタイトルを手にした。近10年はローズS勝ち馬からの秋華賞優勝馬は出ていない(15年2着馬ミッキークイーンの優勝のみ)が、秋の牝馬戦線において重要なステップレースとして定着している。再び中京に戻っての一戦で、戦力図を塗り替えるような馬が現れるか?

 まずは、春はタイトルに手が届かなかった実力馬たちが秋の好発進を狙う。レガレイラ(木村)の春は皐月賞6着→ダービー5着と牡馬相手のGⅠに果敢にチャレンジ。ともに人気を裏切る結果に終わったものの、大崩れすることはなく、GⅠホープフルS勝ちの力は示した。牝馬戦線の中では文字通り未知数な存在。ここで底力を見せつけ、牝馬のトップ取りに弾みをつけられるか。

 クイーンズウォーク(中内田)は春の大目標と位置づけていたオークスで4着止まり。GⅢクイーンCの勝ちっぷりからも素質の高さは明らかだけに、ひと夏を越えての成長を見せたいところだろう。鞍上は近10年で同レース3勝を挙げる川田。兄グレナディアガーズに続いてのGⅠタイトルを狙うためにも、ここは重要な一戦となる。

 オークスでは13着に敗れたが、その勝ち馬チェルヴィニアにはGⅢアルテミスSで2着と食い下がっているサフィラ(池添)。19年のGⅠ朝日杯FS覇者サリオス、24年のGⅢダイヤモンドS2着サリエラと兄姉には個性豊かな実力馬が顔をそろえる。阪神JF(4着)以降の成績はやや尻すぼみだが、秘める資質や成長力を考えれば、このまま終わる馬ではあるまい。

 GⅢフラワーC4着以来のラビットアイ(鈴木孝)は自在な立ち回りが武器。マイル中心に好走してきたセキトバイースト(四位)も距離をこなせればそのスピードは怖いし、リステッド・忘れな草賞勝ち馬タガノエルピーダ(斉藤崇)は朝日杯FS3着の実績が強調できる。

 そんな春の既成勢力に挑んでいくのが夏の上がり馬。ハワイアンティアレ(松永幹)はすでにGⅡチューリップ賞3着の実績はあったが、古馬相手の1勝クラスを豪快に差し切って改めて能力をアピールした。外差し傾向の中京の馬場もマッチしそうだ。

 他方、オーロラエックス(杉山晴)はデビューから無傷のV2。特に2戦目の前走(1勝クラス=京都芝外9ハロン)は上がり33秒6、全体時計1分44秒4ともに優秀だった。松山騎手×杉山晴厩舎といえば3冠牝馬デアリングタクトのコンビ。ここで3連勝となれば、一躍、本番でも主役を張れる存在になる。

 ほかにもセレクトセール2億円馬フレミングフープ(友道)、10ハロン前後で安定感ある走りを見せるカニキュル(菊沢)やチェレスタ(松下)なども本番への切符を目指す。