東京パラ自転車2冠の杉浦佳子 満身創痍の初戦、個人追い抜きは敗退

AI要約

東京パラリンピックの自転車で2冠を達成した杉浦佳子が、女子3000メートル個人追い抜きで表彰台を逃し、残念な気持ちを表明した。

予選では好スタートを切ったものの、中盤以降順位を落とし、3位決定戦に進めなかった。

杉浦は事前にぜんそくの症状が出ていたため、満身創痍の状態で臨んでいたが、気持ちを切り替えて巻き返しを誓っている。

東京パラ自転車2冠の杉浦佳子 満身創痍の初戦、個人追い抜きは敗退

 東京パラリンピックの自転車で2冠を達成し、日本勢の金メダル最年長記録を持つ杉浦佳子は、トラックの女子3000メートル個人追い抜き(運動機能障害C1~3)で表彰台を逃した。狙っていただけに「正直、残念」と肩を落とした。

 10人で争った予選。序盤の875メートルまでのタイムは全体3番手と好スタート。だが、中盤以降に5番手に落ち、盛り返せなかった。世界記録が連発するハイレベルな戦い。3位決定戦に進める4位とは3秒以上離された。

 満身創痍(そうい)の状態で臨んでいる。大会前にはぜんそくの症状が出てしばらく練習ができなかったという。レース後はスタッフに担がれていた。

 取材エリアで涙を見せ、「この日のためにやってきた結果がこれでは……。自分はどうしたらいいんだろうという気持ち」。

 初出場の東京大会はロードの2種目を制した。53歳で迎えた今大会は日本女子最年長メダルの期待がかかる。

 残りの種目に向け、「今はあまりプレッシャーはない。気持ちを切り替えて、コーチと話し合って次に向かっていきたい」

 巻き返しを誓った。(辻隆徳)