38歳ヘスス・ナバス、スペイン代表引退を発表…南アW杯優勝メンバー、2度のEURO制覇も経験

AI要約

セビージャに所属するDFヘスス・ナバスがスペイン代表からの引退を発表した。ナバスはスペイン代表として56試合に出場し、4つのタイトルを獲得している。

ナバスはデル・ボスケ監督の下でデビューし、EURO2012やFIFAワールドカップ南アフリカ2010で優勝に貢献。ファイナルズやEURO2020にも出場し、スペイン代表のキャリアを築いた。

ナバスは引退を通じて、過去の監督やチームメイト、ファンに感謝の言葉を述べ、今後はスペイン代表の成功を応援することを決意している。

38歳ヘスス・ナバス、スペイン代表引退を発表…南アW杯優勝メンバー、2度のEURO制覇も経験

 セビージャに所属するDFヘスス・ナバスが29日、自身の公式SNSを通してスペイン代表からの引退を発表した。

 J・ナバスは1985年11月21日生まれの現在38歳。セビージャのカンテラ出身で、2013-14シーズンからの4年間はマンチェスター・シティでプレーしたものの、そのキャリアのほとんどをセビージャで過ごしてきた、右サイドのスペシャリストだ。

 スペイン代表としては、セビージャで新進気鋭のウインガーとして台頭した後、2009年11月にビセンテ・デル・ボスケ監督の下でデビューを飾った。その後もコンスタントに招集を受け、FIFAワールドカップ南アフリカ2010やEURO2012では、不動の主力と呼べるような立ち位置ではなかったものの、“切り札”として双方の大会で優勝に貢献。2014年3月を最後に“ラ・ロハ”から遠ざかっていたものの、右サイドバックとして新境地を開拓した後、2019年3月に約5年ぶりの復帰を果たした。

 2020年10月からは再び代表から離れたが、昨年6月、UEFAネーションズリーグ(UNL)22-23ファイナルズに臨むスペイン代表に“サプライズ招集”されると、2試合ともにスタメン出場し、初優勝に大きく貢献した。以降はチームに定着し、今夏には自身にとって3大会ぶり2度目のEUROに出場。レアル・マドリード所属のDFダニエル・カルバハルのバックアッパーではあったものの、3試合に出場し、自身2度目の“アンリ・ドロネー杯”を掲げた。

 紆余曲折がありながら、最終的にはどの監督からも信頼を勝ち取り、長年にわたってスペイン代表のユニフォームを着て戦ったJ・ナバス。これまでに国際Aマッチ通算で56試合出場5ゴールを記録しており、獲得したタイトル数「4」はスペイン代表の選手として歴代最多の数字だ。

 そんなJ・ナバスは29日、自身の公式SNSを更新。デビューした当時から今夏のEURO2024まで、さまざまな時代のスペイン代表の画像とともに、次のようなメッセージを発信。既に2024年限りでの現役引退を宣言しているなか、自身の言葉で代表引退を正式に表明した。

「これまで何度も口にしてきた言葉を、もう1度繰り返させていただく。祖国を代表して戦うことは本当に誇らしいものだった。これまで56試合に出場し、4つのタイトルを獲得することができた。今年をもってセビージャで現役を引退することは既に発表させていただいた通りだが、明日、スペイン代表のメンバーリストが発表された時に、僕は自分の名前がなくてショックを受けてしまうだろう」

「メンバー発表時に自分の苗字を耳にした時は、魔法にかけられたような特別な気分になれた。同時に、胸が痛むこともあった。なぜなら、国を代表して戦うこと、代表チームのユニフォームを身に纏うこと、プロのアスリートとして頂点を極めることは、僕にとって常に誇りだったからだ」

「夢と思い出はそのまま残り、多くの人々を幸せにしたという誇りも残るだろう。しかし今回、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が僕の名前を読み上げることはない。およそ15年前に始まったサイクルは、誇りと幻想に満たされ、喜びでいっぱいの気持ちとともに終わりを迎えるんだ。この旅には、フェルナンド・イエロ(※2007~11年のスポーツダイレクター)の助けがあり、ビセンテ・デル・ボスケが与えてくれたチャンスがあり、ルイス・エンリケとロベルト・モレノが僕に寄せてくれた信頼があり、ルイス・デ・ラ・フエンテが常に示してくれた安心と愛情があった。これらすべての監督に、永遠の感謝をお伝えする。あなた方のおかげで、僕はすべてを捧げることができた」

「すべての従業員、アシスタント、スタッフの皆さん、それぞれの立場でチームのために尽くしてくれてありがとう。世代を超えて一緒に戦った数々のチームメイトには、目標を達成したグループの一員であることの喜び、そしてそのための献身を僕と共に分かち合ってくれたことにお礼を言いたい。そして、ファンの皆さんにも感謝の言葉をお伝えしたい。何かがうまくいかなかったときであろうと、いつも僕らと一緒にいてくれて、孤独を感じさせまいと常に応援してくれて、本当にありがとう」

「僕の願いは非常にシンプルだ。これからもスペイン代表が成功を続けること、勝利するための道を道を突き進み続けることだけなのだから。今日この時をもって、僕はかつてピッチに立っていた時と同じ熱量で、今度は歴史を作り続けるチームを応援する側に回ろうと思うんだ。僕らは成長し続ける。疑う人は誰一人だっていないさ。バモス・エスパーニャ!」