【福岡ボート(サマータイム)一般】田中宏樹 目指すは個性派

AI要約

福岡ボートで凱旋シリーズが始まり、田中宏樹がデビュー初Vを達成して喜びを語る。

チルトを駆使した新たな戦術で、若松や蒲郡での活躍を振り返る。

自らのレーサーとしての立ち位置を明確にし、個性派としての道を模索する田中宏樹の姿を描く。

【福岡ボート(サマータイム)一般】田中宏樹 目指すは個性派

<27日・福岡ボート・前検日>

 凱旋(がいせん)シリーズだ。田中宏樹(36)=福岡=は7月の蒲郡でデビュー9年3カ月目にして、悲願のデビュー初Vを達成。「すごくうれしかったし、ホッとしています。優勝できたことで、気持ちにも余裕が生まれてきました」。レーサーとして一皮むけて、ホームに帰ってきた。

 蒲郡での初Vの決定打となったのが、チルトをハネ上げての伸び仕様。「ちょうど1年前の蒲郡で手応えがあったんですよ。それで試してみたらうまくいった」。チルト3が解禁された直前の若松でも伸びを駆使して活躍したが、チルトMAXという新たな武器で新境地を開拓しようとしている。

 それだけではない。おぼろげだったレーサーとしての自分の立ち位置が、今はハッキリ見えてきている。「SGを勝つとかは師匠の(篠崎)仁志さん達がやること。自分は一発決めて穴を開けて、ファンを喜ばせたい。一般戦で面白いと思われる個性派になりたい」

 今節も着々とファンを喜ばせる準備を整えている。「ペラを伸び型にして、チルトも1.5と1を試しています。どちらも伸びる感じがあるので、ピット離れや回り足とのバランスを考えてチルトを選択します」。低調機シリーズの今節ならチルトMAXの威力はさらにアップする公算大。伸びを生かした豪快なまくりで個性派への一歩を踏み出す。(森 大輔)