ネクストモンスター中谷潤人「拓真選手と堤選手の試合楽しみ」早くも統一戦意識/7大世界戦発表

AI要約

日本プロボクシング界初の7大世界戦が10月13、14日の2日間、東京・有明アリーナで開催される。

井上拓真と中谷潤人の世界戦が注目され、ライバル王者同士の競演が実現。

世界バンタム級王者たちによるサバイバル戦で、統一戦機運が高まっている。

 日本プロボクシング界初の7大世界戦が10月13、14日の2日間、東京・有明アリーナで開催されることが22日、都内で発表された。

 第1日の13日にWBA世界バンタム級王者の井上拓真(28=大橋)のV3戦、第2日の14日にWBC世界同級王者の中谷潤人(26=M・T)のV2戦と、ライバル王者の“競演”が決定。ともに統一戦を希望している2王者の対戦機運が一気に高まった。

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 これも何かの因縁だろう。中谷が2度目の防衛戦で迎える挑戦者は、18年12月に井上がWBC世界同級暫定王座決定戦で判定勝ちしているペッチ。「ノックアウトを目標に、たくさんのアクションを増やしていきたい」。ライバル王者を上回る結果を意識しているようだった。

 7月の初防衛戦で1位挑戦者を左ボディーストレート一発で初回KOした。「スムーズに出したパンチ。たくさんの方にインパクトを与えた」。ペッチは井上戦後、28連勝(20KO)と気を抜けないが「久々の(自分と同じ)サウスポー。楽しみながら対策をしたい」と自信は揺るぎない。

 世界バンタム級王座を独占する4人の日本人王者によるサバイバル戦が注目されている。「拓真選手とやりたい。評価している選手なので」と以前から統一戦の最初のターゲットに井上の名前を挙げている中谷は、この日も「拓真選手と堤聖也選手の試合が楽しみ」と意識していた。

 無敗で3階級制覇を達成し、井上尚弥に続く「ネクストモンスター」との呼び声も高い。「たくさんの期待を感じている。ボクシングで恩返ししていく」とさらなる高みを目指す。【首藤正徳】

 ◆複数世界タイトルマッチ 7大世界戦は帝拳プロモーションの興行を2日間に分けたもので、1興行での世界戦数としては国内最多となる。同会場での2日間連続世界戦興行は17年5月に東京・有明コロシアムで行われている。同20日に村田諒太、寺地拳四郎、比嘉大吾の3大世界戦、同21日に井上尚弥、八重樫東の2大世界戦の計5試合が行われたが、各日、別プロモーターの興行だった。なお世界では03年にドン・キング氏がプロモートした米アトランティックシティーでの8大世界戦が、1興行での世界戦では最多記録。