天本ハルカが2カ月ぶり上位発進 右手首の状態は?「どうしても怖さが…」

AI要約

4月の「パナソニックレディース」で初優勝した天本ハルカが北海道での大会で再び好調を見せる。手首の怪我から回復し、ボギーなしのラウンドをマーク。2勝目に向けて期待が高まる。

手首の怪我から復帰し、久しぶりのノーボギーで自信をつけた天本。痛みはなくなったものの、洋芝でのプレーには不安が残る。それでも上がり6ホールで3バーディを記録し、好調をアピール。

スイングに狂いを生じさせた怪我からの復帰は大変だったが、練習量を調整して復調を果たした。現在13位のランキングを背景に、2勝目を狙う決意を示す。

天本ハルカが2カ月ぶり上位発進 右手首の状態は?「どうしても怖さが…」

<ニトリレディス 初日◇22日◇桂ゴルフ倶楽部(北海道)◇6651ヤード・パー72>

4月の「パナソニックレディース」でツアー初優勝を飾った黄金世代の一人、天本ハルカが4バーディ・ボギーなしの「68」をマーク。首位と1打差の4アンダー・4位タイと2勝目に向けて絶好のスタートを切った。先月、同じ北海道で行われた「ミネベアミツミレディス」で右手首を痛めて棄権。その後、3試合連続予選落ちと苦しんだが、ようやく調子が戻ってきたようだ。

「久しぶりのノーボギーでした」。ホールアウトした天本はホッとしたような笑顔を見せた。ボギーなしで回ったのは手首を痛める前の「資生堂レディス」初日以来、ほぼ2カ月ぶり。最終ホールとなった9番パー4で5メートルを沈めるなど、上がり6ホールで3バーディと上り調子のラウンドだった。

「ミネベアミツミ」では第2ラウンドの途中で棄権した。「2日目の朝に急に手首に痛みを感じて、スタートはしたんですけど、痛みが増していった感じでした。このショットで痛めたというのはなく、洋芝で負担が蓄積したんだと思います」。すでに痛みはなくなったが、今回は同じ北海道の洋芝。これまで手首を痛めた経験がなかっただけに「どうしても怖さはあって、今週は練習を少なめにしています」と明かした。

手首を痛めたことからスイングに狂いが生じ、ショットが曲がり始めると、ミスを怖がって振り切れなくなる。結果としてさらに曲がる…。予選落ちが続いた間は、完全に悪循環に陥っていた。そこから抜け出すため「先週はショットの練習を多めにして、思いっきり振ってみようと心掛けたら、曲がらないし、スピードも上がりました」。久々の予選通過を果たし、12位フィニッシュ。その流れが今大会の好スタートにもつながった。

「あすも風が強いと思いますし、まだ初日なので。まずは2日間終わっていい位置にいられるように、リクスマネジメントをしながら頑張りたいと思います」。今週は海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)に多くの選手が参戦しており、天本のメルセデスランキング13位はフィールドで3番目。今大会の本命の一人として、復調したショットを武器にツアー2勝目を狙う。(文・田中宏治)