記録づくめのMotoGPオーストリアGP。王者バニャイヤとドゥカティが更新したものはいくつある?

AI要約

MotoGPでの3連覇を目指すフランチェスコ・バニャイヤは、今季も絶好調でポイントリーダーにつけている。スプリントでのミスがあったものの、決勝レースでは7勝を挙げており、タイトル獲得に向けて期待が高まっている。

バニャイヤは今季既に7勝を挙げ、過去の記録を更新している。通算勝利数においても歴代トップ10入りを果たし、さらなる勝利数の積み上げが期待されている。

ドゥカティにとってもオーストリアGPの勝利は9回目であり、最新型GP24と旧型GP23で圧倒的な強さを見せている。他メーカーはドゥカティとの差を埋めることに苦戦しており、MotoGPにおいてドゥカティが無敵である状況が続いている。

記録づくめのMotoGPオーストリアGP。王者バニャイヤとドゥカティが更新したものはいくつある?

 MotoGPでの3連覇を目指すフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は、今季も絶好調でポイントリーダーにつけている。スプリントでいくつかミスをしたことが響いてホルへ・マルティン(プラマック)には5点差と近いものの、決勝レースにおいては11戦中7勝と別格の強さを見せている。

 先日のオーストリアGPでバニャイヤが挙げた今季7勝目は、ドゥカティと自身にとっていくつかの記録を更新するものとなった。

 まずバニャイヤはこれまでタイトルを獲得した2022年シーズンと2023年シーズンでそれぞれ7勝を挙げているが、今季は既にこの数字に並んだ。まだ9レースが残されていることを考えると、今季さらに勝利数を積み上げる可能性は極めて高いと言えるだろう。

 それだけではない。バニャイヤは最高峰クラスで通算25勝となり、これはスズキのレジェンドライバーであるケビン・シュワンツの数字に並んで歴代トップ10となった。これでウェイン・レイニー(24勝)を追い抜いたが、続くターゲットはエディ・ローソンとダニ・ペドロサ(共に31勝)となる。なおバニャイヤのMoto2クラス、Moto3クラスを含めた通算勝利数は35勝で、歴代17位だ。

 またオーストリアGPの舞台であるレッドブルリンクはバニャイヤ、そしてドゥカティが得意とするサーキットのひとつだが、今回の勝利でバニャイヤにとってはレッドブルリンク3連勝。バニャイヤはレッドブルリンク、ヘレス(スペイン)、ムジェロ(イタリア)、アッセン(オランダ)で過去3シーズン無敗を誇っている。

 またドゥカティにとっても、オーストリアでの勝利は9回目となった。ドゥカティと言えば長年カタールを得意なサーキットとしており、過去8勝を記録しているが、それを上回ってレッドブルリンクが最も成功を収めているサーキットとなった。

 またドゥカティは今季、例年以上に圧倒的な強さを見せており、最新型のGP24と旧型のGP23で表彰台独占を続けている。非ドゥカティ勢が最後に表彰台に乗ったのは、アプリリアのマーベリック・ビニャーレスが優勝してKTMのペドロ・アコスタが2位に入った第3戦アメリカズGP。以降のレースではドゥカティ勢が1~3位を独占している状況で、今回その記録が8戦連続まで伸びた形だ。

 また最高峰クラスにおけるドゥカティの表彰台独占は通算17回となり、これはホンダの歴代記録に並んだ。この記録が更新されるのも、時間の問題だろう。

 ライバルメーカーたちはドゥカティとの差を縮めようと懸命に努力しているが、現在のMotoGPにおいてドゥカティが無敵であることに疑いの余地はない。今後も新たな記録が生まれることだろう。