ナムラクレア、長谷川師を背に軽快 「どこかで報われてほしい。報われてみんなで泣きたい」【キーンランドC】

AI要約

ナムラクレアがキーンランドC前哨戦に向けて好調な追い切りを見せた。軽快な動きと余裕ある走りで自信を持って乗れると評価されている。

師の期待が高まる中、ナムラクレアは過去3度複勝圏内に入ってはいるものの、まだ頂点には届いていない。しかし、スタッフや牧場の支えもあり、悲願達成に向けて着実に進んでいる。

北都の電撃戦での勝利を目指し、秋の準備に入る。報われることを信じて、全員で成功を目指す準備を整えている。

ナムラクレア、長谷川師を背に軽快 「どこかで報われてほしい。報われてみんなで泣きたい」【キーンランドC】

◇21日 キーンランドC追い切り(札幌競馬場)

 あくまで前哨戦には違いない。でも、仕上がりに不満は全く残していない。先週、函館から札幌へ移動したナムラクレアは、長谷川師を背に、芝コースで軽快に駆け抜けた。ハミにしっかり収まって首を低く保ち、背中のバネが利いていた。ほぼ軸がぶれることなく、滑らかに加速、しまいに軽く仕掛けられて5F63秒5―34秒5―11秒1を計時した。

 「良かったですよ。余裕ある動きでしたし、思い通りに調整できました。休み明けの分、最後に右手前に戻すところはありましたが、前哨戦としては、去年に近いものはありそうです」。鞍から伝わる感触に、師は胸を張った。スタンドから見ていた主戦の浜中も「いい動きだったね。これなら自信を持って乗れる」と納得の表情をみせた。

 ここまでスプリントGⅠの複勝圏に3度。頂点だけが遠い。「何か足りないから勝てていない。それが何か、明確なものは見えているけれど言いたくはない」と師は話す。ヴィクトリアマイルからの復帰戦でここを勝った昨年と違い、高松宮記念からしっかり休養させて同じところからの始動を選んだのも、悲願達成からの逆算にほかならない。

 「たらればはたくさんある。スタッフ、牧場含め、人馬ともに本当に頑張ってくれている。どこかで報われてほしい。報われてみんなで泣きたい」。お膳立てを整えるための北都の電撃戦。必ずや勝って秋に備える。