「自分が積極的に発信したい」長谷川唯がなでしこジャパンの新たなサイクルに決意「やっぱりポゼッションをして...」

AI要約

長谷川唯がパリ五輪での挑戦と課題を振り返り、今後の成長に意欲を燃やす。

メダル獲得に届かなかった経験を踏まえ、ゴールへの確率の高いチャンス作りに注力する意向。

自身のポゼッションサッカーをチームに伝え、代表チームで主導権を握りたいという意気込み。

「自分が積極的に発信したい」長谷川唯がなでしこジャパンの新たなサイクルに決意「やっぱりポゼッションをして...」

 なでしこジャパンの長谷川唯が8月20日、所属するマンチェスター・シティの合宿地に向かう前に、羽田空港で取材に応じた。

 先のパリ五輪では、準々決勝でアメリカに0-1で敗れ、目標としていたメダルには手が届かなかった。

 長谷川は「まだまだ足りなかった部分がすごくあって、自分のパフォーマンスとしても出せなかった大会」だったと振り返る。

 これまでの世界大会では「決め切れれば勝てたという試合が多かった」。だがパリ五輪では「ゴールの確率が高いチャンスを作るためにどうしたらいいか」に課題があったという。

 具体的には「急ぎすぎたクロスだったり、シュートを狙うのが早過ぎたシーンだったり、確率の低いプレーを選んでしまうことがチームとしても多かった」と指摘。一方で「新しく始まる代表に向けて、自分が積極的に発信したい」と前を向いた。

 また、パリ五輪の他の競技はあまり見れなかったが、帰国後にメダリストたちの姿を見て感じるものがあったようだ。

「やっぱり結果が伴わないと、いろんな人からの興味を持ってもらえないと改めて感じました。他の競技を見ていても、やっぱり結果を出した人は輝いて見えますし、今までの努力が報われる瞬間っていうのはすごく良いなと感じました」

 そんな想いを持って、3年後の女子ワールドカップやその翌年のロサンゼルス五輪に向け決意を新たにする。

「ひとつオリンピックが終わった段階でチームは新たに変わります。まずはそこに自分が選ばれるように、自チームでどれだけ良いパフォーマンスができるか。まずはそこにフォーカスしてやりたい」

 そして目標とするのは、シティでも取り組んでいる主導権を握る戦い方だ。

「自分はやっぱりポゼッションをして、ビルドアップをしっかりしてゴールを狙うチームにしていきたいという考えを持っています。自分が代表チームに入ったら、しっかりそういうのをいろんな選手に伝えたい」

 なでしこジャパンの中心として戦ってきた27歳は、さらなる進化に意欲を燃やした。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)