「なぜ日本人はスケボーが強いのか」話題の質問を7MEN侍の中村嶺亜が分析「再現性が高い」

AI要約

パリ五輪でのスケートボード競技で日本人選手が躍進し、金メダルや銀メダルを獲得したことが話題となった。

日本人選手の強さに関して、選手たちは練習と努力の重要性を強調し、精密な動きや集中力がその一因であると分析されている。

スケートボードの魅力に触発された元競技選手も今後、スケートボードを通じて何かを届ける人間になりたいと意気込んでいる。

「なぜ日本人はスケボーが強いのか」話題の質問を7MEN侍の中村嶺亜が分析「再現性が高い」

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

 パリ五輪もスケートボードで日本人選手のメダルラッシュに沸いた。ストリート種目では2大会連続金メダルの男子堀米雄斗をはじめ、女子は吉沢恋が金メダル、赤間凛音が銀メダル。さらにパーク種目女子でも開心那が2大会連続の銀メダルに輝き、オーストラリア、英国の選手も含め日本にルーツのある3人が表彰台を独占したことも話題となった。

 スケートボードが正式種目として採用された東京五輪から2大会連続のメダルラッシュとなった。なぜ日本人はスケートボードが強いのか。パリ五輪のメダリスト会見でも堀米が海外の記者から「なぜ君たち日本人はうまいんだ」と聞かれ、米国の選手も「僕たちも知りたい」と同調する場面があった。堀米は「いや自分でも分かってないですし…」と苦笑した上で、「ギリギリの限界を常に練習して追い込んで最後まで自分を信じ切れたのがよかったのかなと思います」と話していた。

 このほど小3からスケボーを本格的に始め、大会で3度の優勝経験もあるジュニア内グループ「7 MEN 侍」の中村嶺亜(27)を取材する機会があり、同じ質問をぶつけてみた。なぜ日本人はスケボーが強いのか。

 中村は「俺がやってた頃は、海外の選手には絶対勝てないって言われていました。日本人は真面目だから、海外の人たちの“クレージーさ”には届かない、みたいな風潮がまだあったんだと思います」と当時を振り返った。その上で「なんで強いのか、って言われると自分も分からないですけど、日本の選手は同じ動きの再現性みたいなものが得意なのかもしれないな、って思います」と分析した。

 「絶対にめっちゃ練習するから、もちろんうまくなるし、その中でも特に細かい精密機械のような動きが得意なんじゃないかな、というか。スケボーって見た目は派手だけど、実はキモになってくる部分はすごく細かい足の動きとか角度とかだったりして。その再現性はすごく大事だと思います。あとはやっぱり集中力。最後に大逆転した堀米選手は本当にカッコよかったですし、皆さん本当にすごいと思います」

 自身は09年の事務所入り以降本格的な競技から離れたが、ステージでスケボーのパフォーマンスを披露したこともある。パリ五輪期間中は、ちょうど7 MEN 侍が東京ドームシティーホール単独公演期間(7月29日~8月12日)と重なり、大いに刺激を受けた。「今回の大会も、本番中だったのですごく力をもらいました。自分自身もスケボーの魅力を届けられる人間になりたいなと思います。そのためには実力だけじゃなくて、選手の皆さんにみたいに生き方もカッコよくありたいです」と誓った。

 中村はその上で「やっぱり、もっと滑りたくなりますね」と笑いながら、うずうずした様子だった。日本人はスケートボードが強い、というよりは、まずはとにかく選手たちが努力して、練習を重ねたことで、決して海外の選手には勝てないと言われていた時代から変わっていったのかもしれない。芸能担当の記者ながら、スケートボードに限らず日本代表の選手たちにあらためて感謝したいし、拍手を送りたい。【横山慧】