日本代表主力5選手在籍のプレミアリーグが16日開幕。各選手のチームでの現状は?

AI要約

サウサンプトンに移籍した菅原由勢は、プレシーズンで存在感を発揮し攻守に貢献している。プレミアリーグでの守備力が注目される。

アーセナルの冨安健洋はケガに苦しみ、開幕に間に合わない可能性が高い。指揮官の信頼は厚いが、出場機会には不安が残る。

日本代表主力5選手在籍のプレミアリーグが16日開幕。各選手のチームでの現状は?

2024-25シーズンのプレミアリーグが現地時間16日に開幕を迎える。今夏にはMF鎌田大地がクリスタル・パレス、DF菅原由勢がサウサンプトンにそれぞれ加入。アーセナルDF冨安健洋、リヴァプールMF遠藤航、ブライトンFW三笘薫と合わせて、日本代表の主力5選手が在籍することもあり、大きな注目を集める。ここでは、各5選手の開幕に向けての状態、チームでの状況を紹介する。

今夏、AZからサウサンプトンへのステップアップを果たした菅原由勢。AZでは加入当初から右サイドバックとして頭角を現し、昨季は公式戦42試合の出場で4ゴール9アシストをマークするなど、チームの中心選手として活躍した。すると、600万ポンド(約12億円)と伝えられる移籍金で、「大きな夢のひとつだった」プレミアリーグ挑戦を決めている。

サウサンプトンのラッセル・マーティン監督が「右サイドバックにおける最重要ターゲットだった」と評価している通り、菅原はプレシーズンから確かな存在感を示す。デビュー戦でいきなりゴールを記録すると、セットプレーからアシストも挙げるなど攻撃面で違いを発揮している。

「ピッチ上で自分のクオリティをチームメイトに証明する必要があった。ピッチ上で自分の強みを活かし、チャンスを作ったり、得点を奪わなければならない」と話しているが、すでに攻撃面でのインパクトは十分。一方で、世界屈指のウイングが揃うプレミアリーグで守備面が通用するかどうかが焦点となる。ポゼッションスタイルで昇格したセインツだが、プレミアリーグでは格上相手にボールを持たれる時間が多くなることが予想され、菅原には堅実な守備が求められそうだ。

アーセナル加入3シーズン目だった昨季、ほとんどの起用が左サイドバックかつ攻撃時には味方に合わせてポジションを取る変則的な役割であり、また守備時には相手エースを封じ込めることが求められ続けた。これだけでミケル・アルテタ監督がいかに信頼しているかがわかるが、その信頼に見事に応える活躍を見せたと言っていいだろう。また、待望の加入後初ゴールを奪うなど、ピッチに立てば文句なしのパフォーマンスだった……だが問題は、フルシーズン戦うことができていない点だろう。

アーセナルでの3シーズンすべてで長期離脱を経験。プレミアリーグの出場は21試合、21試合、22試合と、30試合以上に出場できたことはない。練習や日々のケアはトッププロの中でも人一倍ストイックに行っているとアルテタ監督をはじめ複数の人間が証言しているものの、このケガの多さでは主戦力として計算しづらいのも事実である。

そして今夏も膝を痛め、アメリカでのプレシーズンツアーに帯同できず。指揮官のツアー中のコメントを見るに、おそらく冨安のCB起用も試したかったはずだ。だがケガが癒えることはなく、開幕にも間に合わない模様。今夏イタリア代表DFリッカルド・カラフィオーリが加わったことでさらにポジション争いは激しくなったが、大きく出遅れてしまった。とはいえ指揮官の信頼は厚く、欧州カップ戦も含めて試合数が多いことから、必ず出番はあるはずだ。まずはコンディションを整え、少ないプレータイムから再び存在感を発揮したい。