【甲子園】花巻東・千葉爽聖は「本当に申し訳ないです」と併殺に涙 佐々木朗希兄弟の背中追った

AI要約

花巻東(岩手)が49代表校の最後に登場し、力を出し切れずに滋賀学園に5-0で敗れた。

試合中に涙を流しながら責任を感じる一塁へのアウトを喫した千葉爽聖捕手のコメントや、過去の経験からの思いも語る。

甲子園の舞台で夢を果たすことはできなかったが、野球の楽しさを感じ、大学での野球続行を決意。佐々木兄弟とのバッテリーを夢見ている。

【甲子園】花巻東・千葉爽聖は「本当に申し訳ないです」と併殺に涙 佐々木朗希兄弟の背中追った

<全国高校野球選手権:滋賀学園5-0花巻東>◇13日◇2回戦

 花巻東(岩手)が49代表校の最後に登場し、力を出し切れずに敗れた。

 8回1死一塁、千葉爽聖捕手(3年)は二塁へのゴロを打ってしまい、一塁へダイブするように滑り込んだ。アウト。しばし固まった。その場面を振り返ると涙がこぼれ落ちる。

 「あそこで打っていたら変わっていたので。2人続けてランナーが出たら、どんどん流れに乗っていけるチームなので。2人目として塁に出られなくて…本当に申し訳ないです」

 沿岸の岩手・大船渡市から内陸の花巻東を志した。小学校、中学校の先輩にロッテ佐々木朗希投手(22)がいる。少年野球ではその弟、佐々木伶希投手(現・中大1年)と1、2番を組み、決勝の最終回には千葉が出塁し佐々木伶がサヨナラ打。神宮球場での全国大会出場を決めている。

 「朗希さんの160キロ、本当にすごいなと思いました。身近なところからあそこまですごい人が出てきて。親近感がありましたし、目指すべきところも見えたというか」

 興奮した。さらには千葉の兄も大船渡高で佐々木朗希の1学年後輩だった。でも自身は大船渡高には進学しなかった。「自分、小さい時からずっと花巻東に憧れていたんです。だからもう、高校は花巻東に行くことしか考えていなくて」。

 夢の甲子園に来たけれど優勝は遠く、試合は2時間18分で終わってしまった。「甲子園球場の風というか雰囲気にのまれてしまって。相手も執念があって、なかなか空振りが取れなくて。ピッチャーの力を、もうちょっと引き出してあげられればなって」。

 野球は大学で続けるつもりでいる。いつか佐々木朗希とのバッテリーは-。「そうですね、捕れる機会があれば」と、まだまだ雲の上の存在。でも身近な佐々木兄弟が出場できなかったたどり着けなかった甲子園に、自分は来た。ヒットも打った。「悔しさもありますけど、最後まで野球を楽しむことはできました」。胸を張って、リアスの海街へ戻る。【金子真仁】