パリ世代は誰がいる? 2026年北中米W杯の理想スタメン。最もチャンスがありそうなのは中盤。五輪不出場でも期待したいのは...

AI要約

U-23日本代表がパリ五輪で8強敗退し、次はA代表での戦いへ。パリ五輪世代がA代表への道は厳しいが、突破を目指す必要がある。

2年後のワールドカップに向けて、選手層の厚さから新世代が食い込む必要がある。久保建英をはじめとする若手選手が主役となる可能性が高い。

現在のA代表は攻撃的な3-4-2-1フォーメーションに注目。中盤の遠藤航や守田英正の代わりに新しい才能が台頭してくるかもしれない。

パリ世代は誰がいる? 2026年北中米W杯の理想スタメン。最もチャンスがありそうなのは中盤。五輪不出場でも期待したいのは...

 56年ぶりのメダル獲得は果たせなかった。大岩剛監督が率いたU-23日本代表は、パリ五輪のグループステージを3連勝で首位突破。だが、準々決勝でスペインに0-3で敗れ、8強敗退となった。

 世代別代表の戦いはU-23代表が最後。ここからは年齢制限のないA代表でワールドカップを目ざす形になる。大岩監督も「必ずワールドカップに行ってほしい」という言葉を残している。

 では、果たして2年後のワールドカップに大岩ジャパンからどれだけの選手が生き残るのか。今のA代表は東京五輪世代を中心に海外クラブで活躍するプレーヤーばかりで、日本サッカー史に名を残すほど戦力が厚い。

 最盛期を誇っている森保ジャパンの現状を考えると、パリ五輪世代が割って入るのは至難の業かもしれない。実際に中田英寿や小野伸二らのシドニー五輪世代が主力となった06年のドイツ大会では、04年のアテネ五輪組から2名(駒野友一、茂庭照幸)の選出に留まっている。

 

 パリ五輪世代も同じ運命を辿ったとしても不思議ではない。だが、ワールドカップで史上初の8強入り、さらにその上を目ざすのであれば、下の世代から突き上げていく必要がある。「選手層が厚いから食い込めない」などと、言っている場合ではないだろう。パリ五輪に出場できなかった人材も含め、所属クラブで実績を積みながらA代表で絡んでいきたい。

 2年後のメンバーがどのように変化するか予想は難しいが、パリ五輪世代で最もワールドカップに近いのは、いうまでもなく久保建英だ。21年の東京五輪に飛び級で参戦し、22年のカタール大会にも出場した日本の至宝は、よほどのことがない限り、主軸としてピッチに立っているはずだ。その他のポジションで考えていくと、最もチャンスがありそうなのは中盤だろう。

 本稿では、直近2試合でテストされて一定の成果を出した“攻撃的3バック”の3-4-2-1で考察。ミドルゾーンの構成は2ボランチ+2シャドーとなる。その場合、中盤の底を担うキャプテンの遠藤航はワールドカップ開幕時点で33歳を迎えており、現在の力をどこまで維持しているかは不透明。コンビを組む守田英正も31歳と考えれば、パリ五輪で主将を務めた藤田譲瑠チマの台頭に期待したい。

 豊富な運動量とボール奪取能力はもちろん、攻撃面でも鋭い縦パスと持ち運びで変化を付けられる。ベルギー1部のシント=トロイデンで経験を重ね、早い段階で次のステップに進めれば、自ずと代表定着が見えてくるはずだ。