甲子園クイズ3)干潮時、甲子園浜の海底から現れるのは?

AI要約

甲子園浜の海岸で干潮になると海の底からライオン像が現れる。かつてこの場所には阪神パークという遊園地があり、その浴場にはライオン像の浴槽があった。

阪神パークは海軍に接収され、戦後廃墟となったが、海を挟んで新しい堤防が造られたため、干潮時には海から遊園地の残骸が見える。

展望台の跡などが海に残ることで、かつての遊園地の面影を偲ぶことができる。

甲子園クイズ3)干潮時、甲子園浜の海底から現れるのは?

■問題

甲子園浜の海岸で干潮になると海の底から現れるのは、何の石像でしょうか?

A:ライオン B:亀 C:大黒様

■答え

A:ライオン

■解説

 阪神甲子園駅に近い商業施設「ららぽーと甲子園」の場所には、かつて「阪神パーク」という遊園地がありました。ヒョウが父でライオンが母のレオポンという珍獣が大人気でした。その場所にあった阪神パークは2代目です。初代は甲子園筋の南端の海岸沿いにあって、1929年にオープン。電気仕掛けの最新式の遊具があり、動物を放し飼いにするという今の日本の草分け的な動物園もありました。

 甲子園浴場というお風呂もありました。浴槽にお湯を注ぐ湯口には、よく飾り物があります。ここの浴槽はライオン像だったらしく、それが今でも海の底から顔を出すのです。出現場所は浴場跡付近です。口の中をのぞけば、お湯が通じていた管もあります。

 43年、阪神パークは付近にあった競馬場とともに、海軍の飛行場用地として接収されました。戦後、廃園となった遊園地を縦断する形で新しい堤防が造られたので、海側に取り残された遊園地の残骸が海から出現するのです。展望台の跡が海に連なるので、よくわかります。干潮時に出かけてみましょう。(丸山健夫・武庫川女子大名誉教授)