セーヌ川を泳いだ後に…ポルトガル2選手とドイツ3選手が体調不良「嘔吐、下痢のため治療を受けた」仏メディアは「議論を再開するには十分だ」と怒声【パリ五輪】
セーヌ川で泳いだ選手が体調不良を訴え、ポルトガルとドイツの選手が感染症を発症
セーヌ川の水質が問題視されつつも、大会組織委員会は基準値を満たしていると主張
メディアは水質に対する議論を再開すべきだと指摘
またもセーヌ川を泳いだ選手の体調不良が発覚した。仏メディア『RMC Sport』は、現地8月5日のトライアスロン混合リレーに出場したポルトガルのヴァスコ・ヴィラサと、メラニエ・サントス両選手が胃腸感染症を発症したと伝えた。
「ポルトガル五輪委員会によると、嘔吐、下痢、頭痛、腹痛の症状が出たヴィラサは、治療を受けて容態は安定。選手村で医療チームの看護を受けているという。サントスも同様の症状があらわれた」
また9日に行なわれたオープンウォーター(10キロ遠泳競技)に出場したドイツの3選手も体調を崩した。同メディアは「ドイツ五輪スポーツ連盟が、オープンウォーターに出場した2選手が吐き気、嘔吐、下痢の治療を受けたと発表。また、別の選手も同様の症状を訴え、治療を受けていると発表した」と報じた。
大腸菌などの細菌濃度が高いセーヌ川の水質は、五輪開幕当初から問題視されており、これまでベルギー、スイス、カナダ、スウェーデンなどの選手がレース後に体調不良を訴え、治療を受けていた。
大会組織委員会と世界水泳連盟は、会場となるセーヌ川の水質が世界水泳連盟の定める基準値を満たしているとしている。
それでも同メディアは「セーヌ川の水質に関する議論を再開するには十分だ」と怒りの声を挙げた。
構成●THE DIGEST編集部