17歳玉井陸斗、重い扉こじ開ける 日本飛び込み界初のメダルは「銀」

AI要約

玉井は男子10メートル高飛び込みで、日本の飛び込み界に初の五輪メダルを獲得し、笑顔で喜ぶ姿が印象的だった。

競技を始めてから早くに頭角を現し、苦手な技を乗り越えて高得点を連発し、龍井は安定的な成績を残してきた。

馬淵コーチも玉井の才能を信じ、すでにメダルを取れると確信しており、玉井は今後の大会でも表彰台を狙う意気込みを見せている。

17歳玉井陸斗、重い扉こじ開ける 日本飛び込み界初のメダルは「銀」

国内で数々の史上最年少記録を打ち立ててきた玉井が、重い扉をこじ開けた。日本の飛び込み界に初の五輪のメダルをもたらした。男子10メートル高飛び込みで、銀メダルを獲得。笑顔がはじけた。

苦手とする2本目の後ろ宙返り技で95・40点をマークすると、勢いに乗り、高得点を連発した。5本目は入水に失敗して39・10点だったが、最後は、得意の5255B(後ろ宙返り2回半2回半ひねりえび型)をきれいに決めた。点数が出ると、跳びはねて喜び、馬淵コーチと抱き合った。

小学1年でもらった体験チラシを機に競技を始め、早くから頭角を現した。2019年4月の日本室内選手権では12歳7カ月での史上最年少優勝を達成し、14歳で東京五輪を経験した。

馬淵コーチが、玉井の五輪でのメダルを確信したときがある。2022年の世界選手権でこの種目日本史上初の銀メダルを獲得し、「陸斗は、メダルが目標ではなく、もうすでにメダルを取れる人間」。その後は、ワールドカップや国際大会の表彰台の〝常連〟となり、この3年間は、安定的に成績を出してきた。

今では、決勝に向けて予選と準決勝を少し抑え気味にするなどの余裕も生まれた。出場するだけで精いっぱいだった東京五輪とは違い、パリは、「出てからメダルを狙うことを前提にしている」と玉井。その言葉通りに表彰台に立った17歳の姿は、頼もしかった。(久保まりな)