秘密兵器投入でカナダとの激闘制し「銅」 フェンシング女子フルーレ団体、個人戦の雪辱

AI要約

日本のフェンシング団体がカナダとの試合で銅メダルを獲得。上野選手が攻め込むカナダ選手を抑えて勝利し、菊池選手も秘密兵器として活躍。若手チームの成長が感じられ、金メダルを目指す意欲も高まっている。

団体戦での勝利により、東京五輪の成績は6位。選手たちは今後の成長を期待され、パリ五輪での成功を目指す姿勢を見せている。

個人戦では若手選手が初戦で敗れる厳しい結果となったが、フランクコーチは団体戦への気持ちを高め、失望を跳ね返す姿勢を見せた。

秘密兵器投入でカナダとの激闘制し「銅」 フェンシング女子フルーレ団体、個人戦の雪辱

残り50秒で1点差に詰められた。攻め込むカナダ選手をアンカーの上野が必死にかわす。残り28秒、6・5秒、2・5秒と何度もプレーが途切れる中、上野は「どう追いつかれないか」を考えていたという。最後は逃げ切り、銅メダル。「守り切れてよかった」と安堵(あんど)した。

全選手が左利きというカナダ相手に、チーム唯一の左利きで、相性の良い菊池を途中で投入した。菅原智恵子コーチは「秘密兵器。どこで出しても活躍できる自信があった」という。菊池は第4ゲームに初登場して4点、第7ゲームで9点を積み上げ、「良い点数を取り、勝ちにつなげたい気持ちがあった。達成できてよかった」と笑顔を見せた。

7月28日の個人戦は、メダル獲得が期待されながら、出場3選手が初戦で姿を消した。失意は小さくなかったが、フランク・ボアダンコーチは「2度目のチャンス。団体戦は出し切って悔いのないように」と伝えたという。全員が前向きに団体戦に挑んだ。

19~22歳の若いチームで臨んだ東京五輪は6位だった。この3年でワールドカップ(W杯)や世界選手権の表彰台に乗り、経験を重ねた。メダルを射程圏内にとらえていたパリで結果を残し、フランクコーチは「成長はすさまじい」とうなった。

選手たちの上昇意欲は強い。上野は「もっと成長して、4年後に金メダルをとれるように頑張りたい」とさらなる高みを見据えた。(久保まりな)