【五輪柔道】永瀬貴規が豪快一本で2連覇!決まり手は小外?谷落(たにおとし)!?

AI要約

永瀬貴規がパリ五輪柔道男子81kg級で2連覇を達成し、世界選手権3連覇中のT.グリガラシビリを豪快に投げて一本勝ち

永瀬の決勝の技は谷落であり、報道やアナウンサーのコメントには小外刈りとの表現も混在

永瀬は2つの谷落としで一本勝ちし、技の解釈や議論が生まれる柔道の面白さを示した

【五輪柔道】永瀬貴規が豪快一本で2連覇!決まり手は小外?谷落(たにおとし)!?

 パリ五輪柔道(シャンドマルス・アリーナ)では30日、男子81kg級が行われ、決勝では永瀬貴規(30=旭化成)が世界選手権3連覇中のT.グリガラシビリ(ジョージア)を豪快に投げ一本勝ち!この階級で五輪史上初となる2連覇を達成した。

 極まり手は、報道では谷落(たにおとし)と小外刈りに分かれる。小外刈りは相手の脚の外側を刈る技、谷落は相手の横から、脚を伸ばし相手の両脚に当て、相手と一緒に後ろに倒れこんで投げる技だ。今回、スローでじっくり見ると決まり手は谷落だろう。小外刈り風の谷落といえる。

 テレビの中継では決まった瞬間、アナウンサーが「小外!決めた!一本!」と発言。確かに小外!と言った時は相手の片足を刈り浮かせたが、そこから永瀬は足を伸ばし、相手と一緒に真後ろに倒れこんで投げている。最終の倒した形は谷落としだ。映像をじっくり見ないと難しいがそこも柔道を知れば面白くなってくる。

 日本テレビのスタジオでは試合後、羽賀龍之介(リオ五輪銅)は決勝の足技も谷落としも永瀬の技だった」とコメントしている。

 小外狩りは足技21本の一つ、谷落は横捨身技15本の一つで、柔道は技が多いのも決まり手を迷わせる一つだ。試合の報道現場では決まり手の議論になることもある。

 講道館柔道が基本の技をyoutubeで出しており、このページに小外刈りと谷落、そして長瀬の最後の決まり手のYoutube動画を埋め込むのでぜひ比較してほしい。

 決勝では永瀬は試合中盤にまずサイドからの谷落とし(これも小外と報じるところもあるが、足で刈ってはおらず、相手と一緒に真後ろに倒れこんで投げている)で技あり。再開後、相手が奥襟から背中をとって来たさい、相手のサイドになった長瀬は再び谷落としで投げると一本!見事に連覇を果たした。

 永瀬は東京五輪に続く2大会連続の金メダルに「オリンピックという舞台を2度勝ち抜くことができて、本当に幸せなことだなと。東京(五輪)以降、勝てない時期ばかりだったんですが、この舞台で勝つことができました。今日1日、自分を信じて戦えました。点数は120点」と笑顔を見せた。

 なお同日に女子柔道女子63kg級が行われ、高市未来(コマツ)は、2回戦で世界ランク12位のカタリナ・クリスト(クロアチア)に、延長戦の末敗れメダルに届かなかった。

 なお本日31日は女子70kg級で新添 左季、男子90kg級で村尾三四郎が出場する。

(イーファイト格闘技編集部)