関わった人たちが「みんな幸せになるようなサッカーをしよう」。富山一はPK戦で初戦敗退も1-3から執念の2得点

AI要約

富山一高はインターハイ1回戦で3-3の引き分けになり、PK戦で敗退したが、逆転劇を演じる姿勢が評価された。

チームは悔しい結果を受け入れつつ、リーグ戦残留と冬の選手権に向けてさらなる成長を目指す意向を示した。

選手たちは勝負強さを求め、夏を通してレベルアップし、多くの人々を幸せにするために努力する意向を示した。

関わった人たちが「みんな幸せになるようなサッカーをしよう」。富山一はPK戦で初戦敗退も1-3から執念の2得点

[7.27 インターハイ1回戦 富山一高 3-3(PK0-3)札幌大谷高 Jヴィレッジスタジアム]

「今までは、リーグ戦でも追いかける展開で結局点取れずに最後まで終わってしまうっていうところがあった。でも、今回は全員が1-3になってから点取る姿勢をさらに見せられた」

 富山一高(富山)のゲーム主将MF高橋大和(3年=SQUARE富山FC U-15出身)は逆転され、突き放される苦しい展開でも諦めずに得点を奪いに行けたことを評価していた。

「ピッチに立てるのは俺たちだけ」「ピッチに立てない残り80人、90人の分も」の思いも込めて戦い、1-3とされた3分後の後半14分に高橋が追撃ゴール。PAでマークを外し、右足シュートを決め切った。

 さらに後半23分、高橋のアシストから交代出場FW喜多桜太郎(3年)が執念の同点ヘッド。諦めない姿勢で2点を奪い返して会場を沸かせた。見る人々の心を動かすような戦い。加納靖典監督も「僕らの理念は、『富一のサッカーに関わった人たちがみんな幸せになるようなサッカーをしよう』っていうこと。そういう意味では、今日見て下さった方がもし、そういう風になって頂けたとするならば、彼らが今まで培ってきたっていうのは間違ってない」と頷いた。

 だが、チームは3失点が影響してPK戦で敗退。指揮官は「もっともっと多くの人にこう幸せになってもらうためには、もっともっとやっぱり力をつけていく必要があるっていうのもまた事実だと思うんで、この悔しい気持ちをやっぱり次に繋げてあげる責任も我々にはあると思うし、頑張らなきゃいけないなと思いました」と加えた。

 そして、「この夏、やっぱ鍛えて、リーグ戦の残留と冬の選手権に向けてもう1回鍛え直したいな、っていう話を今、してきました」。具体的にはプレッシングの強度、奪ったあとの攻撃のクオリティをまだまだ追求しなければならないという考えだ。

 また。チームリーダーの左SB大村笙太(3年=JFAアカデミー福島U-15WEST出身)は、「勝負強さってところはまだまだ全然足りないと思います。一個一個の球際、パスの質、全ての局面において、もっともっとレベルアップしていかないと、このままだったら2回戦、3回戦に進めないと思うんで、この夏を通してもっともっと勝負強さってところ、やっぱ自分たちでもっと作っていきたい」。インターハイで体感したことを富山に持ち帰り、選手、スタッフが一緒に力をつけてより多くの人々を「幸せ」にする。