中日・ディカーソン 一発が魅力の“グランパ”/助っ人前半戦通信簿

AI要約

アメリカ出身のプレイヤーであるディカーソンが来日1年目に活躍。特に「かめはめ波」のパフォーマンスが話題になる。

交流戦のオリックス戦で本塁打を放ち、チームを勝利に導く場面が光る。

しかし、右膝を負傷し、しばらくの間離脱が必要となる状況にある。

中日・ディカーソン 一発が魅力の“グランパ”/助っ人前半戦通信簿

 来日1年目のディカーソンは日本通で、好きなアニメは『ドラゴンボール』。主人公・孫悟空の必殺技「かめはめ波」の格好を本塁打を放ったあとのパフォーマンスにした。

 一番の輝きは交流戦、6月2日のオリックス戦(京セラドーム)の8回だった。1点ビハインドで本田仁海の真ん中152キロの直球を振り抜いた。5階席まで飛ばす3号ソロ。チームを敗戦から救った。

「練習から感じよく打てていた。感触はすごく良かったし、僅差の試合だったので、積極的にいこうと思って、それが結果につながって良かった」

 ダイヤモンドを周り、仲間が待つベンチへ。ハイタッチを交わし、最後に必殺技を繰り出した。2号を放ったのが、5月28日の西武戦(バンテリン)だった。ベンチ前でチームメートが「かめはめ波」のポーズをしたのに反応して体が思わず動いた。この瞬間からパフォーマンスとして定着した。

 メジャー40発の肩書で来日したアメリカ生まれの34歳。幼いころからのあだ名は、おじいちゃんを意味する「グランパ」。「動きがゆっくりで、年寄りみたいだからそう呼ばれていたんだ」。

 おっとりした性格もニックネームの由来。キャンプから立浪和義監督による打撃指導を受け続けた。スイング軌道も指揮官流に合わせた。

 竜の外野は混戦状態。カリステも中堅を守り、細川成也は右翼と左翼を守る。復調を期す岡林勇希もいる。そこにディカーソンがどう割り込んでいくのか。柵越えを放つパワーはある。連日のスタメンとはいかずとも、困ったときのディカー砲がゲーム展開を変える。

 ただ、7月上旬のファームの試合でフェンスに激突して右膝を負傷。復帰はしばらく先になりそうだ。

写真=BBM