トヨタが1-2体制を確保。最大ポイント獲得でマニュファクチャラー選手権逆転を目指す/WRCラトビア

AI要約

TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)がWRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・ラトビア』で好成績を収めていることが伝えられる。

総合首位を保持するカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組、続くセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組も上位を維持しており、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は苦戦したものの順位をキープしている。

デイ3をトップツーで終えたTGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、選手たちの素晴らしい走りに満足しており、最終日への期待を表明している。

ロバンペラとオジエが土曜日終了時点でポイントリーを達成し、チームがマニュファクチャラーズポイントリードを広げていることが強調されている。

一方、エルフィン・エバンスはヌービルに対するポイント獲得の可能性を強調され、勝田貴元の苦戦が述べられている。

ラリー・ラトビアの最終日に向けて、熱い戦いが期待されている。

デイ4のステージ情報やTGR-WRTのコメントも紹介され、最終日がどのような展開を見せるのかについての興味が高まっている。

トヨタが1-2体制を確保。最大ポイント獲得でマニュファクチャラー選手権逆転を目指す/WRCラトビア

 7月20日(土)、WRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・ラトビア』のデイ3が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは4台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走し、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合首位をキープしている。

 続くセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合2番手に浮上し、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)も総合6番手にポジションアップ。コースオフでタイムを失った勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合7番手で大会三日目を終えた。

■王者ふたりがトップツー確保

 ラリー・ラトビアのデイ3は、サービスパークが置かれる『リエパーヤ』の東側近郊が戦いの舞台となった。

 ステージは全部で8本、その合計距離は104.00km。上空には朝から青空が広がり、気温は日中24度前後まで上昇し、路面はドライコンディションとなった。

 前日のデイ2で4本のベストタイムを記録したロバンペラは、ライバルよりも1本多い2本のスペアタイヤを搭載しながらも、午前中に3本のベストタイムを記録。

 マルティン・セスク(フォード・プーマ・ラリー1)を抜いて総合2番手に浮上したオジエに対し34.8秒のリードを築いた。なお、この日2本目のベストタイムは、ロバンペラとハルットゥネンにとってWRCにおける200回目のステージウインとなり、2020年にTGR-WRTでWRCトップカテゴリーにステップアップしてから50戦目での達成となった。

 ミッドデイサービスを経て迎えたSS13からSS16にかけての午後ステージでは、さらに3本のベストタイムを記録し、リードを42.5秒に広げて首位を守った。

 そして総合2番手につけたオジエは、SS11の終盤に走行ラインが膨らみ、側溝に落ちながらも4番手タイムでセスクを抜きポジションアップ。

 もっとも経験豊かなオジエと、最高峰クラス2戦目のセスクのタイム差は、午前が終了した時点で0.6秒という僅差だった。しかし、SS15でオジエがベストタイムを刻み、最終的には差を4.7秒に拡げて一日を終えている。

 総合順位でトップツーにつけたロバンペラとオジエは、明日を最後まで走り切れば、土曜日終了時点での順位に対して与えられる暫定ポイントを手にすることができ、TGR-WRTはライバルに対してさらに多くのマニュファクチャラーズポイントを得ることができる。土曜日時点での暫定ポイント状況としては、TGR-WRTがヒョンデ・シェル・モービスWRTを逆転し、2ポイントのリードを得た。

 また、2番目という苦しい出走順だったにも関わらず総合7番手を得ていたエバンスは、デイ3でひとつ順位を上げ、ドライバー選手権で首位を争うティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)よりもふたつ上の順位をキープした。

 そして、デイ2で2度のセカンドベストタイムを記録し、総合4番手につけていた勝田は、SS11で2番手タイムを記録するもひとつ順位を下げ、総合5番手にダウン。

 続くSS12ではオーバーシュートを喫した際にパワーステアリングにダメージを負い、パワーアシストがない状態で走行を続けることになり、大幅にタイムを失って総合7番手となってしまった。

 その後、ミッドデイサイービスでクルマは修理され、勝田はSS15で3番手タイムを、最終のSS16ではベストタイムのロバンペラとわずか0.1秒差の2番手タイムを記録。総合6番手のエバンスと、11.7秒差の総合7番手でデイ3を終えている。

 デイ3をトップツーで終えたTGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「今日も素晴らしい一日だった」と好感を口にする。

「ドライバーたちは本当に速く走りながらも、コースから外れないようにうまくコントロールしていた。また、我々のクルマがこのようなコースで非常にうまく機能していることも確認できた」

「カッレ(・ロバンペラ)は今日も力強い走りでリードを広げ、セブ(セバスチャン・オジエ)も土曜日終了時点でのワン・ツーフィニッシュ達成に貢献してくれた。もし明日最後まで走り切ってポイントを獲得することができたら、それはチャンピオンシップにとって大きな助けになる」

「(勝田)貴元は今大会、順調にパフォーマンスを上げていたのだが、残念ながらほんのわずかなミスが厳しい結果に繋がってしまった。エルフィン(・エバンス)は、ティエリー(・ヌービル)よりも多くの土曜日までのポイントを獲得可能な状況にあるので、日曜日に自分たちが何をできるのか楽しみだ」

 いよいよ大会最終日となるデイ4は、SS17からSS20までの全4本が予定されている。全ステージの総走行距離は64.08km、リエゾン(公道区間)も含めた総距離は255.97kmだ。

[オートスポーツweb 2024年07月21日]