【MLBオールスター】今永昇太「夢のようなふわっとした気持ち」晴れ舞台で1回無失点完璧投球

AI要約

カブス今永昇太投手がオールスターゲームで快投を披露し、日本人ルーキーとして95年以来の活躍を見せた。

今永は1回を無安打無失点に抑え、メジャーのスーパースターたちとの交流から多くを学び、貴重な経験を積んだ。

試合前や試合後のエピソードも含めて、今永のオールスターゲームデビューを振り返る。

<MLBオールスターゲーム:ア・リーグ5-3ナ・リーグ>◇16日(日本時間17日)◇グローブライフフィールド

 【アーリントン(米テキサス州)16日(日本時間17日)=水次祥子】カブス今永昇太投手(30)が日本人ルーキーとしては95年野茂英雄(ドジャース)以来の登板を果たした。初のオールスター戦にナ・リーグの4番手で登板し、強打者を相手に1回を無安打無失点の快投で晴れ舞台を飾った。試合前にはレッドカーペットを楽しみ、チームメートとなったスーパースターたちとの交流で多くを学び、投手として大きな財産となる経験だった。

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 メジャーの晴れ舞台で完璧な投球を披露した。大谷の3ランが飛び出した3回裏にすぐに追いつかれ、同点で上がった4回のマウンド。21年本塁打王のゲレロを追い込んでから92・5マイル(約149キロ)の直球で二ゴロに打ち取ると、2年連続球宴出場の強打の捕手ラッチマンは内角に切れ込むスイーパーで空振り三振を奪った。最後は昨季ア・リーグ最多安打を記録したセミエンをフルカウントから内角低めの92・5マイル直球で左飛に打ち取り、15球中11球がストライクという快投で1回を無失点に抑えた。

 「やはり無失点に終えられたことは気分的にも楽しいので。投げているときは本当に夢のような、ふわっとした気持ちで投げていました」と振り返り、大谷の本塁打を見たときの感想を「彼はこの場でもスターになってしまうのかと、ちょっとジェラシーを感じました」と笑いを取った。

 メジャーのスーパースターがそろう舞台で、学ぶことも多かった。ドジャースのグラスノー、元阪神でパドレスのスアレスら多くの投手と交流。「自分にない感覚だったりとか、いろんな選手と話せて良かった」と明かし、ナ・リーグ先発の新人スキーンズには「自分をしっかり持って、昨日も1人で黙々と練習している姿を見た」と刺激を受けた。

 試合前には華やかなレッドカーペットに参加した。気温38度の酷暑にもかかわらずスタンベリー通訳とおそろいの分厚い黒のコーデュロイジャケットで登場して周囲を驚かせるおちゃめぶりも発揮。地元シカゴのテレビ局のリポーターに突っ込まれると「おそろいの服を着たくて、彼のサイズに合わせて、この服しかなかったので」とコメント。「ユニホームを脱いだとき、こういう経験したなと、そういう思い出がよぎると思います」と特別な1日を振り返った。