MLBオールスター、MVPは初出場で決勝2ランのレッドソックス外野手 「いまは感情があふれ出て対処不可能だよ」

AI要約

大リーグの第94回オールスターゲームで、レッドソックスのデュラン外野手が途中出場し、決勝2ランを放ちMVPを獲得。ドジャースの大谷翔平選手も活躍したがMVPにはならず。

デュランは打球初速172キロの完璧なホームランを記録。メディアからはチーム快進撃の要因として称賛された。

レッドソックスからは13年ぶりの球宴アーチ、16年ぶりのMVPが誕生し、デュランは受賞後に感情を抑えられず興奮していた。

MLBオールスター、MVPは初出場で決勝2ランのレッドソックス外野手 「いまは感情があふれ出て対処不可能だよ」

◇16日(日本時間17日) MLBオールスター ア・リーグ5―3ナ・リーグ(テキサス州アーリントン)

 大リーグの第94回オールスターで、レッドソックスのジャレン・デュラン外野手(27)は5回の中堅守備から途中出場。その裏に決勝2ランを放ち、初選出でMVPを獲得した。試合はア・リーグが逆転勝ちし、これで10連勝となった。

 ドジャースの大谷翔平選手は「2番・DH」でスタメン出場。先制3ランを放ったが、2007年マリナーズのイチロー以来となる日本選手2人目のMVPはならなかった。カブスの今永昇太投手(30)は4回に4番手で登板し、1奪三振など1イニングを三者凡退に抑えた。

 3―3と同点の5回2死一塁。初打席を迎えたデュランが右腕グリーンの真ん中低め、138キロのスプリットを捉えると、打球は右中間スタンドに消える決勝2ランとなった。打球初速172キロ、射出29度という完璧な「バレル」で、飛距離も『打った瞬間』の126メートルだった。

 全米中継局FOXスポーツのデービス実況は「ジャレン・デュランにとって夢のようなシーズンは、ここオールスターでも続いています」。スモルツ解説者は「パワーとスピードを併せ持つ選手だが、これがレッドソックスの象徴。今季のチーム快進撃の要因は身体能力満載のラインアップで、彼がその大きな部分を担っている」と分析した。

 スピードスターはメジャー3年目の昨季、105試合で打率2割9分5厘、24盗塁をマークしてメジャーに定着。今季は中堅のレギュラーとして95試合で打率2割8分4厘、22盗塁はリーグ3位。さらに光るのはメジャー最多の10三塁打と、リーグ最多の27二塁打だ。

 レッドソックス選手の球宴アーチは2011年のエイドリアン・ゴンザレス以来13年ぶり。また、赤靴下軍団からの球宴MVPは、08年のJ・D・ドリュー以来16年ぶり5人目だった。

 地元FM局WBZによれば、MVP受賞直後のデュランはグラウンドをせわしない歩調で歩き回り、「いまは感情があふれ出て対処不可能だよ。スタンドの両親を探しているんだけど、何とかしてグラウンドに降りて来てもらわなきゃ。とにかく、スーパーエキサイトしている」と、とても落ち着けない様子だった。(写真はAP)