和田実央菜マネジャーがノッカーを務めた畝傍…公立進学校が天理との対戦で貫いた“ノーエラー” 完封負けでも、うれし涙「一つになってプレーできた」

AI要約

畝傍(うねび)高女性マネジャーが試合前のノッカーを務め、試合中は記録員として活躍

和田実央菜は高校野球経験者の家族に影響を受け、ノッカーとしてチームを支える

畝傍は強豪天理に完封負けも無失策で戦い、最後の夏を全力で終える

和田実央菜マネジャーがノッカーを務めた畝傍…公立進学校が天理との対戦で貫いた“ノーエラー” 完封負けでも、うれし涙「一つになってプレーできた」

◇17日 第106回全国高校野球選手権奈良大会・2回戦 畝傍0ー4天理(橿原市・さとやくスタジアム)

 公立の進学校、畝傍(うねび)高の女性マネジャー・和田実央菜(みおな)記録員(3年)が試合前のシートノックでノッカーを務めた。試合中は記録員としてベンチ入りして、チームメートに声援を送った。

 雀部(ささべ)尚也監督は「ウチはなかなか打てないので守って守って粘るしかない。和田には普段から厳しくしてもらいました」と笑みを浮かべて感謝する。日々の練習に加え、これまで練習試合でもノッカーを任せてきたという。

 和田は高校野球経験者の家族に影響を受け、小学校から野球を始めた。父は高田OB、兄2人は畝傍OB。小学6年生の時には「NPBガールズトーナメント2018」に、オール奈良の三塁手(背番号5)として出場(初戦敗退)した。白鳳中では軟式野球部に入って、男子にまじってプレーした。高校ではマネジャーで、昨秋の新チームからノッカーも務めた。

 「最初は両手にマメもできました。前監督に声を掛けてもらって、私も打ちたいと思って、ノックを始めました」

 その成果を、甲子園優勝経験のある天理との一戦でチームメートが出してくれた。完封負けも無失策だった。

 「1年間、このチームでやってきて、最後にノーエラーを貫けたのがすごく良かったです。天理と対戦することが決まった時、最初は怖くて。でも、やっぱり勝つしかないって。みんなで一つになってプレーできたと思います」

 最後の夏を1試合で終えたあとは涙が止まらなかった。強豪の天理は1失策。一方、2安打で完封された畝傍は無失策。もちろん悔しさもあるけれど、うれし涙も交じっていた。