仙台育英が東北を倒す、永遠のライバルが3回戦で激突 9回2死満塁も冷静/宮城

AI要約

仙台育英が東北を2-0で下し、名門校同士のライバル対決に勝利。

山口廉王投手が8回2/3を無失点で好投し、佐々木広太郎投手がピンチをしのぐ活躍。

試合開始が1時間遅れた中、仙台育英が好守とチャンスでの得点で勝利し、柴田との準々決勝に臨む。

仙台育英が東北を倒す、永遠のライバルが3回戦で激突 9回2死満塁も冷静/宮城

<全国高校野球選手権宮城大会:仙台育英2-0東北>◇15日◇3回戦◇石巻市民球場ほか

 3回戦で早くも実現した名門校同士の「ライバル対決」は昨夏甲子園準Vの仙台育英が制した。

 最終回まで痺れる展開だった。先発の最速151キロ右腕・山口廉王(れお)投手(3年)が8回2/3を投げ5奪三振無失点。だが、2点リードの9回に2死一、二塁のピンチを招き降板。2番手で上がった佐々木広太郎投手(3年)が四球を与え2死満塁とし、東北で1番の強打者を迎えたがナインらは冷静だった。

 須江航監督(41)は「割り切るしかない。同点に追いつかれても良い位置で守ろう」と定位置を指示。これが功を奏した。中前に抜けそうな当たりを遊撃手の登藤海優史内野手(3年)が飛びつき遊直とした。指揮官は「あの冷静さが勝敗を分けた」とたたえた。

 この日は降雨により、1時間遅れの午前10時から試合が始まったが、「(試合が遅れることは)想定してやってきたので、問題なく入れた」と山口。6月序盤から須江監督には「夏のポイントとなる試合で先発でいくぞ」と告げられていた。4四球と万全な状態ではなかったが、指揮官は「よく逆算して頑張ってくれた。状態が悪いなりによくまとめた」とMVPの1人に挙げた。

 打線は3回に連打や死球で1死満塁のチャンスを迎えると、中岡有飛(ありあす)内野手(2年)が死球を受け押し出しで先制点を得た。さらに、なおも1死満塁で土屋璃空外野手(2年)が中犠飛を放ち、貴重な追加点を挙げた。その後は東北エース・進藤愛輝投手(3年)の好投に阻まれるも、春東北大会以降、重点を置いてきた堅守で2点差を守り抜いた。

 次戦は18日、第5シードの柴田との準々決勝を戦う。