ベンチ入り13人の神戸北がプロ注目投手擁するシード校撃破 2年生エースが2失点完投/兵庫

AI要約

神戸北が神戸を破り、全国制覇経験のあるシード校に勝利したエースの活躍やチームメンバーの少なさによる勝利の意義、そしてチームの未来について述べられている。

神戸北は神戸甲北との統合が決まっており、部員が不足している状況であるが、合同チームでの活動を続ける意向が示されている。

福本監督や選手たちは、今夏が最後の単独チームとなる神戸北の存続を願い、引き続き勝利を重ねていく意向を示している。

<高校野球兵庫大会:神戸北4-2神戸>◇14日◇2回戦◇高砂市野球場

 ベンチ入り13人の神戸北が、全国制覇経験もあるシード校の神戸を撃破した。

 エースの羽村優志投手(2年)が2失点完投。プロ注目の神戸・舩見将太投手(3年)との左腕対決を制し「夢を見ているみたい」と喜びに浸った。

 羽村は1点リードの2回、2点を奪われ逆転を許した。それでも粘った。9回を7安打2失点。「人数で野球をするわけじゃない。人数が少なくても“プロ注”がいる相手にも勝てると、野球をやっているみんなに見せられたので良かった」。打っても2安打2打点。7回には人生初の申告故意四球で出塁し、暴投で4点目のホームも踏んだ。投げて打って走って勝利に貢献し、笑みがはじけた。

 神戸北は来春の25年4月に神戸甲北との統合が決まっており、新入生の募集は停止中。3年生5人が引退すれば部員は8人となり、合同チームになる予定だ。記録員も6月に引退したバスケットボール部のマネジャーを福本友貴監督(38)が勧誘した。スタンドには合同練習をしている縁で、前日13日に3回戦進出を決めた須磨学園野球部が友情応援。神戸北部員の倍以上の声援で後押しされた。

 野球部員が増えない限り、「神戸北」での単独チームは今夏が最後となる。福本監督は「本当に全員でやった感じ。なくなっていく学校なので、少しでも先輩方にいい思いを楽しんでもらえたら」と引き続き勝利を届ける姿勢。エース左腕も「単独への思いは強い。まだまだ3年生と一緒に野球をしたいので負けてられない」と力強い。1日でも長く、夏を駆け抜ける。【林亮佑】