八村塁「五輪でNBAの経験見せる」 3連敗の東京五輪は「やり切った感がなかった」/バスケ

AI要約

バスケットボール男子日本代表がパリ五輪に向けて東京で記者会見。八村塁が過去の敗北を克服し、パリ五輪での活躍を誓う。チームは欧州遠征に向けて調整を進めている。

八村は過去3年ぶりに代表復帰し、若手メンバーとともにチームを引っ張る意欲を見せる。連係の面で課題があるものの、八村のリーダーシップが注目される。

渡辺雄太も左ふくらはぎの怪我から回復し、チームメイトたちとともに強い意気込みを見せる。チーム全体がパリ五輪での成功を目指して準備を進めている。

八村塁「五輪でNBAの経験見せる」 3連敗の東京五輪は「やり切った感がなかった」/バスケ

パリ五輪に出場するバスケットボール男子日本代表が10日、東京都内で記者会見。米プロNBAでプレーし、2021年東京五輪以来の代表参加となる八村塁(26)=レーカーズ=は、3連敗に終わった東京五輪の雪辱への思いを語った。またトム・ホーバス監督は川真田紘也(26)=長崎=と佐々木隆成(28)=三遠=をリザーブとして11日からの欧州遠征に帯同させると明らかにした。

会場にずらりと並んだ代表選手の中でも、存在感は際立っていた。東京五輪以来、3年ぶりに代表復帰した八村がパリ五輪への思いを口にした。

「東京五輪で3連敗。それも全部20点差とかで負けて、やり切った感がなかった。東京五輪の思いも含めてパリ五輪で戦いたい」

昨年のW杯はNBAシーズンへの調整を優先して辞退。この間に世代交代が進み、前回のチームメートは八村を含めて6人に。残り6人とプレーするのは、3人制で東京五輪代表だった富永啓生を含めて初めてだ。「東京五輪で一緒だった人たちとプレーするのも、若いメンバーと一緒にやれるのも楽しみ。僕も年齢が上の方になったので、上の年代として引っ張っていけたら」と責任感を口にした。

今月5、7日の韓国との国際強化試合は調整を優先してベンチ外。他の選手との連係は気になるところだが、すでに5対5の練習にも参加しており「さすがにNBAで先発をやっているだけあって、ピックアップ(戦術の浸透)が早い」とは東野智弥技術委員長。「パスがうまいから、彼が入るとボールが回る」と〝八村効果〟も認める。本格的な連係は欧州での練習試合で詰めるが、五輪本番へ準備は着々と進んでいる。

悔しさを味わった東京五輪後には富樫や渡辺、馬場らと「もう一回、五輪に出よう」と誓い合ったという。「また日本代表としてやれることを誇りに思います」と八村。「NBAでやってきた経験をチームメートや日本の皆さんに見せたい。攻撃でも守備でもリバウンドでも、プレーで引っ張っていけたら」。落ち着いた言葉の中にも闘志が宿る。(只木信昭)

■渡辺雄は回復順調 もう一人のエース、渡辺雄太も準備が整いつつある。6月初旬に左ふくらはぎを肉離れしたが「今日もMRIを撮って、順調に回復しているので五輪は問題なく出られるだろうということです」と説明。直前に発言した八村がマイクのスイッチを切っていたことに話し始めてから気づき、「切ったな、お前」と苦笑するなど〝いじられ役〟を演じつつ、「コート内外でしっかりリーダーシップを発揮したい」と誓っていた。

■目標の8強入りへ河村勇輝 「3点シュートは高確率で決めることが大事。僕がペイントアタック(ゴール下での攻撃)をしてチームメートが気持ちよく3点シュートを打てるようにしたい」