【児島ボート・GⅡMB大賞】新田雄史が4度目のGⅡ制覇で特別戦10V

AI要約

児島ボートのGⅡモーターボート大賞「児島のまくりキング決定戦」で予選トップからの新田雄史の優勝が報じられた。

新田雄史は特別戦初Vを達成し、経験と腕前を活かして逃げ切り勝ちを果たした。

今後はより高みを目指し、成績バランスを整えることを目標にしている。

【児島ボート・GⅡMB大賞】新田雄史が4度目のGⅡ制覇で特別戦10V

 児島ボートのGⅡモーターボート大賞「児島のまくりキング決定戦」は最終日の7日、12Rで優勝戦(1着賞金490万円)を争い、予選トップで準優も1着通過だった1号艇の新田雄史(39)=三重=が、インから逃げ切って今年3度目の優勝。GⅡは4度目、通算では45回目のVを挙げた。特別戦(GⅡ以上)のVは10回目。2着は4号艇の上野真之介、3着は5号艇の松田祐季で、3連単は1920円の9番人気。6日間の総売上額は48億6875万200円で、目標額(43億円)を大きく上回った。

■ヒーロー

 予選トップからの王道を歩んだSG3Vの実力者・新田雄史が、特別戦初Vを目指した2~4枠勢の野望をあっさり打ち砕いた。インからゼロ台の踏み込みで堂々の逃げ切り勝ちだ。

 「ちょっと雑なターンになったけど、瀬戸内のレース場は潮が低いと乗りやすいので、水面のおかげで逃げられました」。ほぼ干潮時刻だった潮回りに感謝すると、「僕、インからは基本的に飛ばない(負けない)んで。(インの強さは)自称、全選手中1位と思っています」と胸を張った。

 ただ、内心は全く違った。表彰ステージでの第一声が「冷や冷や(の優勝)でした」。実は優勝戦に臨むに当たって、脅威を感じていたという。「(優勝戦2、3号艇の)入海馨君、山口達也君にはエンジンで分が悪いと思っていたので、最終日は整備をした」。ところが、「良くなっていなくて…」という大誤算。

 しかも、展示ではスローの3コースだった山口が、本番で3カドに引く奇襲。「あぁもう無理やん。これは飛ぶ(負ける)って、進入しながら口に出していた」。ただそれでも負けなかった。培ってきた経験値のなせる業だった。

 このVで来年3月に若松であるSGクラシックの出場切符をゲット。「今年のGⅡは96期が好調なので」と、3月宮島の下條雄太郎、5月平和島の奈須啓太と、MB大賞で続々と結果を出した同期に続いた。

 今後は「もっと大きい方にシフトしたいですね」。これでGⅡだけで4Vと、3VずつのSG、GⅠを上回った。GⅠ以上の数字を引き上げて、その回数のバランスを崩すことが当面の目標だ。(深堀慎一郎)

■プロフィル

 ◆新田雄史(にった・ゆうし)1985年2月19日生まれ。三重県松阪市出身。松阪高中退。登録番号4344。2005年5月デビューの96期。07年9月、浜名湖新鋭リーグで初V。GⅠは09年10月のびわこ周年で初制覇し通算3V。SGは13年5月のオールスターで初制覇し通算3V。GⅡはこれまで13年7月の大村誕生祭、15年6月の津MB大賞、17年10月の徳山MB大賞で優勝。一般戦も含めた通算ではこれで193優出45V。168センチ、56キロ、B型。