向上が開会式前日にプロ注目の大型右腕を攻略し悲願の初優勝へ弾み 投手陣も順調/神奈川
向上高校が知徳高校に3-0で勝利し、神奈川大会開幕を控えた悲願の初優勝への期待が高まる。
向上打線が知徳の大型右腕に対して活躍し、リードを広げる展開となった。投手陣も1安打に抑え、チームの力量を示した。
主将を中心にチームはまだまだ改善の余地があるとし、甲子園出場を目指して練習に励んでいる。
<高校野球練習試合:向上3-0知徳>◇4日◇海老名球場
神奈川大会開会式を翌日に控えた向上が、知徳(静岡)との練習試合を完勝し、悲願の初優勝へ弾みをつけた。
この日は知徳の大型右腕、小船翼投手(3年)にプロ3球団が視察に訪れる中、向上打線は初回から活発だった。1番に入った石井敦也外野手(3年)がいきなりの安打、盗塁でチャンスを作り、4番の古知屋航平内野手(2年)の犠飛で先制。3回にも小船の失策などで2点を加えた。この日は最速144キロだった小船の角度ある直球にも、しっかり対応した。
投げては夏にベンチ入りする5投手の小刻みリレーで、知徳打線をわずか1安打に封じた。マネジャーも含め、ベンチの戦う姿勢もしっかりしており、快勝で神奈川第1シードの力量を発揮した。
それでも北野龍彦主将(3年)は「まだまだ甘い部分はあります。勝ったからOKじゃなく、現状に満足せず、まだまだ内容的にしっかり」と緩めない。「109人という大所帯なんですけど、それを言い訳にせず、人の多さを武器にして勝ち上がっていきたいです」と狙うは頂点のみ。
「向上高校でまだ行ったことのない甲子園に、この仲間たちと絶対に行くという気持ちで」
試合後も土のグラウンドで汗を流した向上ナイン。一夜明け、まずは5日の開会式で堂々行進することから、熱い思いを表現する。【金子真仁】