セカンドからサード、今度はファースト!? 楽天が水面下で進める「浅村の再コンバート計画」の中身

AI要約

楽天のベテランスラッガー、浅村栄斗が三塁手でのプレーに苦戦しており、打率や本塁打数が低迷している。交流戦中にベンチスタートも経験し、ファーストへのコンバート案が浮上している。

球団は大型契約を結んだ浅村を使うしかない状況だが、不振が続く場合は若手への交代も考慮されている。一方で、球団関係者によると石井一久シニアディレクターの影響力が大きく、完全な浅村外しは難しい状況にある。

昨年まで主力選手として活躍していた浅村が野球人生の岐路に立たされており、今後の動向が注目される。

セカンドからサード、今度はファースト!? 楽天が水面下で進める「浅村の再コンバート計画」の中身

リーグ戦で低迷するも、交流戦でまさかの〝下剋上初V”を成し遂げた楽天。東北は歓喜の渦に包まれたが、その裏ではベテランスラッガー・浅村栄斗(33)の「三塁外し」プランが進行しているという。

西武時代は二塁手として、楽天に移籍後も二塁手、指名打者での起用が多かった浅村。ところが昨年オフ、首脳陣の提案によって三塁手挑戦が決まった。

「三塁手のライバルは同じベテランの鈴木大地(34)くらい。セカンドよりも強い打球が飛んできますが、守備範囲自体は比較的狭いので、体への負担軽減を狙ってのコンバートでしょう」(球団OB)

ところが、”飛ばないボール”問題が尾を引いているのか、ここまで打率は2割台前半、本塁打も1ケタと調子を崩している。

「打撃は水モノなので仕方ないかもしれませんが、サードの守備でも6失策で、リーグワースト4位タイとまあまあ足を引っ張っている。今江敏晃監督(40)は不振を理由に交流戦期間中、浅村を数試合ベンチスタートさせたのですが、鈴木が繋ぎの4番として機能し、交流戦優勝まで成し遂げてしまった。チームとして浅村をサードに置かずとも上手く回せることを証明したのです」(同前)

浅村は’22年オフに4年総額20億円の大型契約を結んでいる。昨年は投高打低のパ・リーグにおいて、出場143試合で打率.274、26本塁打、78打点とチームトップの成績を残し、3年ぶり2度目となるホームランキングにも輝いたのだが……。

「そもそも、年齢的に衰えてもおかしくない30代の選手と大型契約を結んでいる時点で、楽天は『浅村と心中する』という覚悟を決めている。現場は使い続けるしかありません。今江監督が球団の方針に大きく背く可能性は低く、成績が低迷していてもずっとスタメンで出場させるでしょうね」(球団関係者)

そこで浮上したのが、浅村の“一塁コンバート案”だという。

「本人はサードにこだわっているようですが、球団としては打撃に集中させるためにファーストに持っていきたい。ただ、本人を納得させるためには“大義”が必要です。そこで、成績が上がっていないいまのうちに、不振を理由にして浅村を説得してはどうか、と首脳陣へ提案があったそうなんです」(同前)

それでも成績が上がらなければ、若手への世代交代も考えられるが……。

「浅村との複数年契約を進言したのは石井一久シニアディレクター(50)。球団内での権限は絶大ですから、石井さんの目の黒いうちは、完全な浅村外しはあり得ません。とはいえ、石井さんは今オフに退団するのではないかと囁かれている。浅村もうかうかしていられませんよ」(同前)

昨年まで主砲としてチームを牽引していたスラッガーが一転、野球人生の岐路に立たされている。