B1仙台での“黄援”胸に滋賀へ「これからも頑張っていこうと思えた」岡田泰希の3年目が始まる

AI要約

23-24年シーズンまで3シーズンプレーしたスーパールーキー岡田泰希が大けがから復帰したことを報じる。

長いリハビリ期間を経て復帰した岡田はチームメートのサポートに支えられ、感謝の気持ちを述べる。

岡田は今後B1滋賀へ移籍し、ファンやチームメートとの思い出を大切に成長していくことを誓う。

B1仙台での“黄援”胸に滋賀へ「これからも頑張っていこうと思えた」岡田泰希の3年目が始まる

 スーパールーキーの復活を誰もが望んでいた。23~24年シーズンまでの3シーズンを仙台89ERSでプレーした岡田泰希(24)は、23年12月10日の三河戦で負傷。

 以降コンディション不良による欠場が続き、今年2月にクラブから、右股関節唇損傷と診断され、全治4カ月半であることが発表された。

 今季も残り6試合となった4月中旬、練習コートの端で、ストレングス&コンディショニングコーチの久保孝史氏(33)とともにリハビリに励んでいた岡田に話を聞いた。回復具合に「はい、順調です」と笑顔。今季中の復帰が不安視されていたが「予定していた回復具合よりもはるかにいい」と、目を見張る回復力を見せていた。

 振り返れば、つらい4カ月だった。岡田は「正直きつかったです。初めてこんなに長い、大きなけがをして…。メンタル面ですごいきつかった」と胸中を吐露。今後のキャリアを考え、手術をしない選択肢もあった。だが「チーム全員が『手術するにしてもしないにしても、今後のキャリアを通して、自分にとって一番いい選択をするのであれば、全力でサポートするよ』と言ってくれたことが、一番の手術の決め手」。チームメートに支えられた期間だった。

 ホーム最終節、ブースターの“黄援”が岡田の道を作った。4月27日の茨城戦、96-71で迎えた第4クオーター(Q)残り1分9秒で、139日ぶりにコートイン。岡田は「みなさんのおかげ。これからも頑張っていこうと思えた瞬間でした。感謝してもしきれないくらい、『ありがとう』と思いました」と、その瞬間を振り返る。シーズン最終戦の群馬戦では第4Q残り40秒で、得意の3点シュートを沈めた。「迷いなく打つことができて、決められたのはすごい良かった」。実に151日ぶりとなった放物線は、変わらず美しかった。

 21~22年シーズンのB2プレーオフでは、特別指定選手ながら全9試合に出場し、チーム日本人最多の76得点を挙げ、B1昇格に貢献。22~23年シーズンは日本人選手でただ1人全60試合に出場した。仙台での3シーズンで127本もの3Pを決めた。

 6月末での契約満了。岡田は、B1滋賀へ移籍する。クラブを通じて「3年間良い時も悪い時も変わらず黄援してくださったおかげで、下を向かず前に進むことができました。また成長した姿で皆さんとお会いできることを楽しみに、日々努力していきたいと思います。最高のチームメートに出会えたこと、ファンの皆さんに出会えたことは宝物です!本当にありがとうございました」と、支えてくれたブースターへ感謝を述べた。宝物を胸に、滋賀へ-。岡田泰希のB1、3年目が始まる。【濱本神威】(ニッカンスポーツ・コム/スポーツコラム「We Love Sports」)