【帝王賞】3番人気キングズソードが砂王に輝く「うまく息が入っていた」藤岡佑介が会心騎乗

AI要約

帝王賞で3番人気のキングズソードが優勝し、上半期のダート王に輝いた。藤岡佑介騎手と寺島良調教師にとって初の帝王賞制覇となった。

キングズソードは直線で抜け出し、ウィルソンテソーロを差し置いて1馬身3/4差の勝利を収めた。前走のかしわ記念の失敗を払拭し、今年4勝目を挙げた。

レース前から成長を感じさせるキングズソードは、今後の秋の選択肢に期待が高まる一方、一時的な夏休みに入る予定。師の寺島良もその成長に喜びを覚えていた。

【帝王賞】3番人気キングズソードが砂王に輝く「うまく息が入っていた」藤岡佑介が会心騎乗

<帝王賞>◇26日=大井◇Jpn1◇ダート2000メートル◇4歳上◇出走13頭◇1着賞金8000万円

 3番人気キングズソード(牡5、寺島)が直線で抜け出し、上半期のダート王に輝いた。時計は2分6秒9(やや重)。昨秋のJBCクラシック以来となるJpn1・2勝目。藤岡佑介騎手(38)、寺島良調教師(43)とも帝王賞は初制覇となった。

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 外の番手で迎えた最後の直線、絶好の手応えでキングズソードが早くも先頭に躍り出た。ウィルソンテソーロが懸命に追ってくる中、その差がじわじわと開く。最後は1馬身3/4差。Jpn1初制覇を飾った昨秋と同舞台で、4戦ぶりの白星を手にした。「4角で左後ろを確認したとき、ウィルソンテソーロが見えて突き放す反応でしたし、あとは止まらないでくれという感じでした」と藤岡騎手。そんな思いにパートナーが快走で応えた。

 コンビを組んだのは22年1月、新馬戦を勝って以来。実に2年半ぶりだった。「ものすごく首が太くなって、ダートのオープン馬らしくなりましたねと厩務員さんと話していました」とレース前から成長を実感。先行したい気持ちは寺島師と一致していた。「相当遅いなと思ったけど、後ろからまくってくる気配もなく向正面でうまく息が入っていた」。後続を待たずにスパートして勝負を付けた。

 前走かしわ記念は極端な道悪にも泣いて4着。「疲れが残るかな」という寺島師の心配もあったが、「すぐに立ち上げられて、攻めて使えたし出来はよかったです」と師。今後はいったん夏休みに入る。「秋の選択肢は多いですし、1番、いい条件を探していきたい」。秋にはさらに強い姿が見られるかもしれない。【渡辺嘉朗】

 ◆キングズソード ▽父 シニスターミニスター▽母 キングスベリー(キングヘイロー)▽牡5▽馬主 (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン▽調教師 寺島良(栗東)▽生産者 日進牧場(北海道浦河町)▽戦績 17戦8勝(うち地方4戦2勝)▽総獲得賞金 3億1449万10000円(うち地方1億93000万円)▽主な勝ち鞍 23年JBCクラシック(Jpn1)▽馬名の由来 王の剣。兄キングズガードより連想。兄のような活躍を願って