双子プロゴルファー姉妹を鍛え上げた「竹ぼうき」 「父の日Ｖ」プレゼントに「世界一幸せ」
21歳の岩井明愛がニチレイレディスで逆転優勝し、通算5勝目を挙げた。妹と共に父の日Vを達成し、パリ五輪切符獲得の可能性も高まった。
父親のサポートを受けながら成長した双子姉妹は常に切磋琢磨し、幼少時からゴルフを磨いてきた。
父の日コーデの話題や家族の絆について、家族の幸せを表現した。
◆女子プロゴルフツアー ニチレイレディス 最終日（１６日、千葉・袖ケ浦ＣＣ新袖Ｃ＝６５８４ヤード、パー７２）
３打差５位から出た岩井明愛（あきえ、２１）＝ホンダ＝が９バーディー、１ボギーのこの日最少６４で回り、通算１３アンダーで逆転優勝を飾った。３週ぶりとなる今季２勝目、通算５勝目。５月１２日に双子の妹・千怜（ちさと）が「母の日Ｖ」を達成したのに続き、姉が父・雄士さん（５１）の前で「父の日Ｖ」を飾った。今週のメジャー、全米女子プロ選手権（２０日開幕・米ワシントン州サハリーＣＣ）に弾みをつけ、大逆転でのパリ五輪切符獲得の可能性もつないだ。
スタート時間が早い千怜の組について歩いた父・雄士さんは明愛の優勝場面を見守り「最後は胸が苦しかった。ドキドキでした」と胸の内を明かした。娘２人から贈られた「母の日＆父の日Ｖ」に、「うれしいですよ。僕も家内（恵美子さん）も世界一幸せです」と表情を崩した。
双子姉妹は常に切磋琢磨（せっさたくま）し、幼少時から腕を磨いてきた。中学生までは父が考案した竹ぼうきを振る練習メニューでスイング力を強化した。現在は海外メジャー出場など「親子で目標を決めながら」と、二人三脚で歩を進めている。
初日（１４日）のラウンド中、記者と「父の日コーデ」の話題になった。雄士さんは「アキ（明愛）とチー（千怜）がなんかやってるな、と薄々気づいてはいたんだけど、聞くわけにいかないよね。今朝、『ありがとう』って伝えましたよ」と、柔和な笑みを浮かべて明かした。（正）
