初回から出ていた“異変” 右上腕三頭筋の張りで緊急降板の山本由伸に米記者が懸念「球速は2キロも低下。非常に気になる」

AI要約

山本由伸がロイヤルズ戦で2回投げた後、右上腕三頭筋の張りにより緊急降板した。

速球の球威が低下し、緊急降板の決定が下されたが、長期離脱の可能性は避けられた模様。

医師の診断結果待ちであり、状態が懸念される状況。

初回から出ていた“異変” 右上腕三頭筋の張りで緊急降板の山本由伸に米記者が懸念「球速は2キロも低下。非常に気になる」

 不安が募るアクシデントが起きた。現地時間6月15日に本拠地で行われたロイヤルズ戦に登板したドジャースの山本由伸は、2回(28球)を投げたところで緊急降板。球団発表によれば、「右上腕三頭筋の張り」による決定だったという。

 強打のヤンキース打線を相手に7回無失点と好投した山本。そこから中7日でのスライド登板となったこの日、“異変”は初回からハッキリと出ていた。前回登板で自己最速となる98.4マイル(約158.3キロ)を記録した速球は、平均94マイル(約151.2キロ)にまで低下。球威もなく、序盤であったこと、さらに相手打線の拙攻によって、無失点で終えられた感は否めなかった。

 山本が2回を投げ終え、ロッカールームに向かった直後、マーク・プライアー投手コーチが慌ててデーブ・ロバーツ監督の下に駆け寄った。しばらく話し込んだ2人のこわばった表情が事態の急変ぶりを物語った。

 試合後に地元スポーツ専門局『Sports Net LA』などの取材に応じた山本は、「少し気になりながらの登板だった。投げていく中で少しずつ張りが強くなったのが分かったんで、早めにコーチに言って交代させてもらいました」と説明。さらに会見に出席したロバーツ監督も「医師と相談して、明日どういう状態になっているか見る」と明かし、経過観察の必要性を語った。

 全治などの詳細は依然として不透明な状況ではあるが、飄々とした本人の顔つきを見るに長期離脱の可能性は回避できたようにも思える。しかし、通常の中5日登板を2日ずらして迎えたマウンドでの緊急降板とあって、地元記者からは状態を不安視する声も上がっている。

 日夜、ドジャースのありとあらゆる情報を発信している米専門メディア『Dodgers Nation』のダグ・マケイン記者は「ヤマモトの球速は前回登板から1.4マイル(約2.2キロ)も低下していた。些細なことであればいいが、3億2500万ドルの投手がこういう形で早々と降板するのは非常に気になる」と指摘。やはり険しい表情を浮かべた首脳陣のやり取りをクローズアップして懸念を示した。

 果たして、登板前から痛みがあったという山本の状態はどうなのか。医師の診断結果が待たれるところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]