【川上憲伸の目】「この球場ならでは」1イニング3暴投の中日・清水達也に「捕手を信じていつも通り投げてほしい」

AI要約

中日とロッテの試合で両チームにミスが多く、もつれた展開となった。

中日の清水投手はプロ野球タイ記録の暴投を犯し、同点にされる展開となった。

場所や風の状況が投手に影響を与える可能性があり、選手たちがその中でどうプレーするかが勝敗を左右することもある。

【川上憲伸の目】「この球場ならでは」1イニング3暴投の中日・清水達也に「捕手を信じていつも通り投げてほしい」

【川上憲伸の目】◇14日 ロッテ3―4中日(ZOZOマリン)=延長10回

 両チームに多くのミスが出て、もつれたゲーム。中日が3―2と1点リードの7回には、中日の2番手・清水達也投手がプロ野球タイ記録の1イニング3暴投を許し、同点にされてしまった。

 このゲームでラジオ実況の解説を務めた中日スポーツ評論家の川上憲伸さんは「この球場ならではの出来事」と話した。

 「センター方向から吹き付ける強風が、バックネットで跳ね返り、バッテリー間の中程からホームベース付近で風が複雑に揺れる。清水のフォークはドロップのように落ちが大きいので、この不規則な風に大きく影響され、思いもしない変化をする」。バッテリーを組んだ加藤匠馬はロッテに在籍していたこともあり、球場に吹く風の特性は熟知しているはずだが、それでも処理できないほどの変化だったということか。

 「僕もここで投げるときは、(バッテリーを組んだ)谷繁(元信)さんがいつもよりフォークのサインを多く出していた」という川上さん。清水はあと2試合、ここで投げる可能性があるが「一番やっちゃいけないのが、風の影響を受けないように変化の少ないフォークを投げようとすること。捕手を信じていつも通り投げてほしい。ただ捕手の構えより右打者の内角に抜け気味になるとさらに捕りにくくなるから、捕手の構えているコースにしっかり投げることが大事」。勝ちパターンを支える右腕だけに、この日の不名誉な記録にひるむことがないよう激励した。