愛知県豊橋市出身の金沢、名古屋場所で新幕下確実 ご当所初勝ち越しで地元愛込めたしこ名もらうぞ【大相撲】

AI要約

大相撲西三段目力士の金沢が、名古屋場所での新幕下昇進を確実にし、関取を目指す意気込みを語る。

金沢は柔道出身で突き押しを得意とし、情熱と努力を持って勝ち越しを目指している。

金沢は母親の影響も受け、地元愛を胸に、知名度を上げて全国に名前を知らしめたいと意気込んでいる。

愛知県豊橋市出身の金沢、名古屋場所で新幕下確実 ご当所初勝ち越しで地元愛込めたしこ名もらうぞ【大相撲】

◇羽ばたけ中部勢

 大相撲の西三段目7枚目・金沢(20)=愛知県豊橋市出身、鳴戸=が、夏場所で4勝3敗と3場所連続で勝ち越し、ご当地力士として臨む名古屋場所(7月14日初日、ドルフィンズアリーナ、中日新聞社共催)での新幕下昇進を確実にした。南米のパラグアイ生まれだが、活躍してアピールしたいのは豊橋愛。ご当所で初の勝ち越しを決め、豊橋にちなんだしこ名をもらって関取を目指す励みにしたい。

 突き押しに自信を深めて金沢が、新幕下へ昇進確実なご当所の名古屋で「三度目の正直」で初勝ち越しを目指す。愛知県豊橋市出身で、関取を目指すパラグアイ生まれの20歳は、同じ外国出身で平成の大相撲を彩った横綱を手本にしている。

 柔道経験が長く、相手の出方をうかがってしまうなど発展途上だが「顔じゃない(分不相応)けど、雰囲気が似ていると周りに言われたのもあって、曙さんの押し相撲の動画をよく見ています。柔道のように組んでも、崩れて手をついたら『待て』じゃなくて『負け』。だから、体格を生かした突き押しが合っているかな」

 相撲部がなかった豊橋中央高時代は、パワーリフティングの同好会で鍛えながら、生徒会にも所属して文化祭の司会を買って出た。目立つことは嫌いじゃない。番付を上げ、観客が増えていくのも楽しみの一つだ。

 知名度アップへ目標は母親だ。相撲好きで角界入りを後押ししてくれたソニアさん(38)は、地元一帯でキッチンカーを走らせ、中京テレビのグルメバラエティー番組「PS純金」でも紹介された。「地上波デビューは母に負けたので、全国放送では自分が先に」と笑顔で意気込む。

 師匠の鳴戸親方(元大関琴欧洲)が率いる鳴戸部屋では、新幕下のタイミングでしこ名をもらうのが通例だが、金沢は1場所だけ本名のしこ名の継続を希望している。

 家族への恩返しを済ませてから、新たなスタート。「豊橋出身と分かるしこ名を師匠にお願いしたい。やっぱり『豊』が一番ですかね?」。1歳から高校卒業まで過ごした出身地を背負う覚悟はできている。 (志村拓)

 ▼金沢秀俊(かなざわ・ひでとし) 2003年6月20日生まれ、愛知県豊橋市出身の20歳。184センチ、170キロ。鳴戸部屋に入門し、22年春場所で本名をしこ名に初土俵。昨年初場所で三段目に昇進した。最高位は夏場所の西三段目7枚目。得意は突き、押し。父親が日本人とパラグアイ人のハーフで、母親がイタリア人とパラグアイ人のハーフ。