藤井聡太棋聖が先勝、正確な差し手で付け入る隙を与えず 山崎隆之八段は本年度公式戦初黒星【棋聖戦第1局】

AI要約

将棋の第95期棋聖戦第1局は、藤井聡太棋聖が後手から挑戦者の山崎隆之八段を破り、先勝。

藤井棋聖は本局で攻めに転じ、山崎八段を押し込みながら勝利を収めた。

藤井棋聖は今季の防衛に成功すれば、永世棋聖の権利を得ることができる。

藤井聡太棋聖が先勝、正確な差し手で付け入る隙を与えず 山崎隆之八段は本年度公式戦初黒星【棋聖戦第1局】

 将棋の第95期棋聖戦5番勝負第1局は6日、千葉県木更津市の龍宮城スパホテル三日月で指され、振り駒で後手となった藤井聡太棋聖(21)=竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将との八冠=が挑戦者の山崎隆之八段(43)を90手で破り、先勝した。第2局は17日に新潟市の「高志の宿 高島屋」で指される。

 互いに飛車先の歩を伸ばす相掛かりの戦型で始まった本局は、金銀4枚で玉を囲った藤井棋聖が44手目に37分考えて3筋の歩をぶつけ、本格的な戦いに突入。銀をせり上がると、50手目に手持ちの角を6四に置いてさらに3筋に圧力をかけ、優位を築いた。本年度公式戦負けなし、7連勝中と好調な山崎八段も1筋に角を打って逆襲を狙ったものの、藤井棋聖は正確な差し手で付け入る隙を与えなかった。両者の過去の対戦は本局を含めて藤井棋聖の2勝1敗となった。

 藤井棋聖はこのタイトルを2020年7月16日に渡辺明棋聖から奪取して初戴冠。17歳11カ月で最年少タイトルホルダーとなった。今季、防衛に成功すれば通算5期保持となり、永世棋聖の権利を得る。第5局の7月23日時点で22歳0カ月のため、中原誠十六世名人の23歳11カ月を更新し、最年少での永世称号獲得となる。山崎八段は15年ぶり2度目のタイトル戦登場で初のタイトル獲得を目指す。