【バレーボール】福沢達哉氏 石川祐希&高橋藍がチームを変える! 男子NL1次L第2週の展望

AI要約

バレーボールのネーションズリーグ男子1次リーグ第2週福岡大会が開幕。日本はブラジル大会での収穫を挙げつつ、新たな課題に取り組む。

ブラジル大会でミドルブロッカーやブロッカーの成長、各選手の力強いプレーが目立った。ただし、スパイクのシャット本数が課題となっている。

石川祐希や高橋藍の合流により、チームは最終調整段階。勝敗を分ける一瞬の駆け引きが重要視される状況で、チームの力を高める取り組みが求められる。

【バレーボール】福沢達哉氏 石川祐希&高橋藍がチームを変える! 男子NL1次L第2週の展望

 バレーボールのネーションズリーグ男子1次リーグ第2週福岡大会は4日に開幕する。第1週ブラジル大会を3勝1敗で終えた日本は、石川祐希(28=ペルージャ)、高橋藍(22=サントリー)が合流し、同日の初戦はイランと対戦する。元日本代表でパナソニックパンサーズ・アンバサダーの福沢達哉氏(37)がブラジル大会を総括し、福岡大会の見どころを解説する。

 ブラジル大会の収穫として挙げたいのがミドルブロッカーの決定力だ。セッター関田とのコンビの精度、信頼関係が高まり、ラリー中でも得点につなげるシーンが多かった。

 ブロックも成長した。チーム全体のブロック得点はアルゼンチン戦8、セルビア戦9、キューバ戦8。2桁が理想だが、日本としては大きな数字。仕留める力が付き、チーム戦術と個人のスキルのバランスが良くなった。

 大活躍だった西田を筆頭に、五輪メンバー入りに向けて各選手が持ち味をアピールしたことも印象に残る。富田はレシーブに定評があるが、勝負どころのサーブ、追い込まれた状況やラリー中の速い展開のスパイクでも高いパフォーマンスを見せた。

 チーム最年少の甲斐は軟打を織り交ぜるなど、攻撃面で工夫が見られた。サーブも安定感が増した。ブロックもシャット数は少なかったが、1対1でタッチを取るシーンが多く、相手の速攻に対するヘルプにも動き、ミドルを助けていた。

 チームの課題として浮き彫りになったのは、スパイクのシャット本数。キューバ戦は20本止められた。ブロックと対峙(たいじ)した時に止められるリスクがどのくらいあるのかを瞬時に的確に判断できるかは五輪でも鍵になる。実戦で経験値を上げていくしかない。チームとしてもカバーに入って粘り強く拾い、日本の強みであるラリーに持ち込みたい。

 福岡大会から石川、高橋藍が合流する。チームづくりは最後の詰めに入っており、今後は一つ一つのプレーの精度を高め、勝ち切る力を付けていく段階だ。レベルの高い戦いでは、たった1本の駆け引きが勝敗を分けることが多い。勝負どころでリスクを負って攻めるのか、冷静にワンクッション置くのかの判断がより重要になる。

 石川と高橋藍はイタリアでそうした場面を何度も体感している。2人の影響力でどうチームが変わるのかに注目している。(元日本代表)

 ≪今日対戦イランを警戒≫日本代表はイラン戦に備えて最終調整を行った。合流した石川、高橋藍について、セッター関田は「彼らをどうやったら一番良い方法で生かせるかを考えてやっていきたい」と話した。イランには昨年8月のアジア選手権決勝でストレート勝ちしているが、石川は「アジアでは一番強いチームなので、自分たちのプレーをしっかりすること、相手のブロックやサーブに耐えることがまずは大事になる」と警戒感を示した。