ソフトバンクの育成3年目右腕「試合で悩めるのはいい経験」 右肘のトミー・ジョン手術を乗り越えて力投 先輩のリハビリ姿も糧に

AI要約

ソフトバンクの若手投手、山崎琢磨が手術からの復活をアピールし、力投を見せた。

過去のけがやリハビリを乗り越えて実戦復帰し、2軍戦登板を目指す山崎琢磨の姿が明らかに。

苦しい経験を乗り越えながら、自分の投球に悩みながら成長していく山崎琢磨の決意が感じられる。

ソフトバンクの育成3年目右腕「試合で悩めるのはいい経験」 右肘のトミー・ジョン手術を乗り越えて力投 先輩のリハビリ姿も糧に

 ◆交流戦・ソフトバンク3軍10―2四国アイランドリーグplus徳島(1日、タマスタ筑後)

 ソフトバンクの育成3年目、山崎琢磨投手(20)が、今季最長となる3回を4安打1失点に抑えて右肘手術からの復活をアピールした。7回から2番手で登板。最速は146キロで、3三振も奪う力投だった。

 7回は三者凡退。8回も二塁内野安打のみに抑えた。ただ、9回は1死から三塁打と右前打で1点を失った。さらに安打と四球で満塁としたが、最後の打者を直球で二ゴロ併殺に仕留めた。

 「(7、8回は)打者が思っている以上に真っすぐが走っていたので、どんどん押せた。(9回は)変化球がボールになってしまい、待たれた真っすぐを打たれてしまった」と振り返った。

 石見智翠館高では、3年夏の島根大会決勝でノーヒットノーランを達成した右腕。プロ1年目の2022年7月に右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受け、1年9カ月におよぶリハビリ生活を強いられた。

 「最初はずっと落ち込んでいた」。それでも昨季は森唯斗(現DeNA)や奥村政稔(現4軍投手コーチ補佐)のリハビリ組での姿も参考にして汗を流した。「けがをしていても鍛えられる部分や、野球に対する姿勢…。僕も見たり教えてもらったりして、気持ちを変えないといけないと気付いた」と明かす。

 今季からようやく実戦復帰。「ずっと投げられなかったし、投げても痛いのが(これまでは)続いていたので、試合で悩めるのはいい経験」とうれしそうに話す。今季最長の3回には「バテてしまった」と苦笑いも見せた。

 今季の目標は2軍戦登板を果たすことだ。「3軍でしっかり抑えないと、2軍には呼ばれない。毎試合、打者をしっかり見て、抑えていきたい」。自分の投球に悩み、考えながら、一歩ずつ成長していく。(浜口妙華)