東北の豪雨災害 なぜコロコロ変わった「特別警報」「警報」私たちはどうすればいいのか【暮らしの防災】

AI要約

7月末の秋田県と山形県で記録的な大雨があり、気象庁が大雨特別警報を発表。

特別警報と警報が繰り返し発表される中、線状降水帯が重要な役割を果たした。

特別警報と警報の切り替わりにより、危険状況が移り変わる一連の流れ。

東北の豪雨災害 なぜコロコロ変わった「特別警報」「警報」私たちはどうすればいいのか【暮らしの防災】

7月末の秋田県と山形県の記録的な大雨で、気象庁は7月25日の午後1時5分、山形県に「大雨特別警報」を発表しました。その後「大雨特別警報」が出たり「警報」になったり、また「大雨特別警報」になったり…私たちはどうすればいいのでしょうか?

 7月末の秋田県と山形県の記録的な大雨。気象庁は25日の午後1時5分、山形県に「大雨特別警報」を発表しました。そして午後8時10

 その3時間半後、午後11時40分に再び「大雨特別警報」に切り替え(ランクアップ)ました。

 翌26日午前5時50分「大雨特別警報」が、また「大雨警報」に切り替わり、最終的にこの「大雨警報」が解除されたのは、26日の夜でした。

 「特別警報」「警報」は、私たちに「危険な状態が迫っていること」を教えてくれる情報です。それがコロコロ変わると「私たちの安全度もコロコロ変わっている」ように感じられます。

 そもそも「警報」とは、重大な災害が発生するおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報です。

 

 「特別警報」とは、「警報」をはるかに超える大雨や、大津波等が予想され、重大な災害の起こるおそれが著しく高まっている場合に発表し、最大級の警戒を呼びかけるものです。気象庁では、2013年8月30日から運用しています。

 となると「警報」から「特別警報」になると、「危険が迫って来ている」となりますが、その逆だと「危険が去った」ようにも聞こえます。

 実際のところどうなのか、7月25日の山形県の状況を確認してみましょう。

◆7月25日 08:15  

 大雨警報 洪水警報

◆7月25日 13:05  

 大雨特別警報 (警報から切り替え)

◆7月25日 13:07

 顕著な大雨に関する全般気象情報 (線状降水帯が発生)

 ~最上川中流で水位上昇が観測される~

 ~雨が弱まる~

◆7月25日 20:10  

 大雨特別警報解除 (警報に切り替え)

 ~雨が強まり始める~

◆7月25日 22:47

 顕著な大雨に関する全般気象情報 (線状降水帯が発生)

◆7月25日 23:40  

 大雨特別警報 (警報から切り替え)

 ~最上川中流域 水位上昇続く~

◆7月26日 05:50 

 大雨特別警報解除 (警報に切り替え)

 こうして見ると、今回の特別警報は線状降水帯と関係が深そうです。線状降水帯は、このコラムでも紹介していますが「発生」「消滅」の予測が、極めて難しい気象現象です。そのような事情も「特別警報」「警報」の発表に影響を与えた可能性があります。