「破裂したら死」大仁田厚さん脅かしたAAA 見逃すな!経験語る

AI要約

腹部大動脈瘤(りゅう)の予防を啓発するプロジェクト「見逃さない!STOP AAA」が発足

プロレスラー大仁田厚さんがAAAの体験を語り、精密検査の重要性を訴える

腹部大動脈瘤のリスク要因や死亡率、早期発見の重要性を強調

「破裂したら死」大仁田厚さん脅かしたAAA 見逃すな!経験語る

 自覚症状がなく、発見が遅れると命に関わる病気「腹部大動脈瘤(りゅう)」(AAA)の予防を啓発するプロジェクト「見逃さない!STOP AAA」が発足した。病気を克服したプロレスラー大仁田厚さん(66)が3日、名古屋市で体験を語り、腹部エコーなど精密検査を受けるよう訴えた。

 大仁田さんは2022年末、健康診断で高血圧が指摘された。その後、精密検査で腹部エコーを受けると「腹部大動脈瘤」とわかった。

 「試合では骨折もしたし、これまで1500針以上縫って、死にそうになったこともある」。たまたま血圧を測ったところ、血圧が高かったため、長い間避けてきた健診を受けた。

 無症状だったため、「万が一、試合中に破裂したら死にますよ」と医師に伝えられて驚いた。翌年5月、太ももからカテーテルを入れる手術を受けた。手術翌日、ICUで看護師に「歩いてください」と言われて、医療は進んでいることを実感したという。

 プロジェクトを進める医療機器などのメーカー「日本ゴア」(東京都港区)によると、65歳以上で、男性、高血圧、喫煙歴、家族歴がある人は腹部大動脈瘤のリスクがあるという。破裂した場合の死亡率は約7割で、国内で年間約3千人が亡くなっているという。同社担当者は「腹部エコーにより発見できるのに、見逃していることが多い」と話す。

 大仁田さんは「健診に行かなければ、今、この世にいなかったかもしれない。『僕は大丈夫だろう』と思うかもしれないが、それは間違いだ」と強く呼びかけた。(小原智恵)