障害の有無にかかわらずブロンズ像を触って楽しむ 竹田市でワークショップ

AI要約

障害の有無にかかわらずブロンズ像を触って楽しむワークショップが開催された。

県内出身作家の作品に触れる約20人が自由に鑑賞した。

参加者の楽しみ方や感想を通して、芸術を楽しむ場の重要性が示唆された。

障害の有無にかかわらずブロンズ像を触って楽しむ 竹田市でワークショップ

 障害の有無にかかわらずブロンズ像を触って楽しむワークショップが14日、大分県竹田市内で開かれた。約20人が県内出身作家の作品に触れ、思い思いに鑑賞した。

 おおいた障がい者芸術文化支援センターの主催。田中修二日本大芸術学部教授(56)=近現代日本美術史=と村上佑介大分大教育学部准教授(37)=彫刻制作=が講師を務めた。

 午前は市総合文化ホール(グランツたけた)で同市ゆかりの作曲家滝廉太郎の像2体(原田裕明作)を触った。ブロンズと繊維強化プラスチック(FRP)の質感の違いを体感。屋外にある朝倉文夫作「三相」の洗浄にも挑戦した。

 午後は市歴史文化館・由学館に移動し、渡辺長男の特別展「彫塑生面(ちょうそせいめん)」で展示している5点を堪能。遺族から寄贈されたものを含め、人物や犬、牛、鶏を題材にした作品を手のひらで包んだり、形を指先でたどるなどしていた。

 視覚に障害がある別府市元町の鍼灸(しんきゅう)マッサージ師衛藤宏章さん(37)は「参加者が作品に触れるうち、徐々に遠慮がなくなり、楽しむようになるのが面白かった。あらゆる人が芸術を楽しめる場がもっと増えれば」と語った。