【解説】トラブルによる運転見合わせが相次ぐ東北新幹線 公共交通に詳しい専門家は?

AI要約

2024年に入って、東北新幹線で相次ぐ運転見合わせの原因や対応について報告されています。

東北新幹線独特の異なる行先の車両を連結運行している点や設備の劣化、点検技術ノウハウの課題が指摘されています。

JR東日本にはマニュアルや設備の点検が急がれる中、同じトラブルが繰り返されず重大事故につながることが懸念されています。

【解説】トラブルによる運転見合わせが相次ぐ東北新幹線 公共交通に詳しい専門家は?

東北新幹線は2024年に入って、トラブルによる運転見合わせが相次いでいます。

公共交通に詳しい福島大学の吉田樹教授によると、異なる行先の車両を日常的に連結して運行しているのは全国的にみても、東北新幹線だけだと言います。

面積の広い東北の各県庁所在地を新幹線で合理的に繋げるために連結・切り離しをしているようで、それを行っているのは、JR福島駅と盛岡駅だけ。

東北新幹線が自然災害以外の原因で運転を見合わせるのは、2024年に入って5度目です。

1月に発生した架線トラブルによる運転見合わせでは、破損した部品が新幹線の開業から38年あまり使っていたことや、第三者機関の調査で検査の手法に認識の誤りがあったことなどが指摘されています。

今回のトラブルの原因は調査中ですが、相次ぐトラブルについて吉田教授は、一般論として、設備の劣化という点や点検技術ノウハウがうまく伝承できていない可能性は否定できないとしています。

いまや重要なインフラとなっている新幹線、同じトラブルが発生したり重大な事故に繋がる前に、JR東日本には、マニュアルや設備の総点検が急がれます。