「運営会社の赤字懸念」スマートスポーツパーク構想で議会と町が対立 運営会社は「ベンチャー企業にとって赤字は成長に向けたステップの一つ」宮城・大郷町

AI要約

宮城県大郷町の農地にサッカー場などを整備する「スマートスポーツパーク構想」について、町と議会の対立が生じている状況が紹介されています。

町長と議会の見解の違い、住民投票に関する議案の否決、そして議会と町の意思疎通が図れない状況が述べられています。

また、スマートスポーツパーク構想の概要や予定地の詳細についても紹介があります。

「運営会社の赤字懸念」スマートスポーツパーク構想で議会と町が対立 運営会社は「ベンチャー企業にとって赤字は成長に向けたステップの一つ」宮城・大郷町

宮城県大郷町の農地にサッカー場などを整備する「スマートスポーツパーク構想」。この構想、町は運営会社とすでに協定を結んでいるものの、関連予算案が町議会で2度否決され議論が進んでいません。町と議会が対立する理由は一体何なのでしょうか。

■すれ違う町長と議会

大郷町 田中学町長:

「大郷町を広く知ってもらえるきっかけを作れる自信をもってこの事業に取り組んでまいりました」

9月6日、大郷町議会の9月定例会ではスマートスポーツパーク構想について民意を問う「住民投票」を行うための議案について採決が行われました。

赤間則幸 大郷町議:

「大郷町の未来のため、町民の熱い思いがかなえられることを願っている次第です」

鎌田暁史 大郷町議:

「町の意向に沿わないからといって、これらの議決を無視して住民投票を進めようとするのは議会軽視ではないでしょうか」

採決の結果、議案は否決されました。この結果を受け、田中学町長は。

大郷町 田中学町長:

「本町の抱えている課題を議会が理解しているのかというところに疑問を覚えざるえないので、町民と共に町づくりを諦めないスタイルをとってまいりたい」

■そもそも「スマートスポーツパーク構想」とは

この構想は大郷町の粕川地区の農地に、サッカー場12面とあわせて1200人が宿泊できる施設を2棟、それに農業団地を併設するものです。

土地の整備は町が、建物の建設やサッカー場の運営は京都市のスポーツ運営会社「スポーツX」が担当します。

このスポーツXは京都市に本社を置くベンチャー企業です。資本金は11億7440万円、サッカーJ3・福島ユナイテッドFCの運営やプロ野球・埼玉西武ライオンズの野球スクールの運営事業を行っています。

構想の予定地は、2019年の台風19号で近くを流れる吉田川が決壊するなどして被害を受けた農地で、農業の担い手不足も相まって計画地に選ばれました。広さはおよそ60ヘクタール、東京ドームおよそ13個分です。また、国土交通省の支援により土地の造成に必要な土は吉田川の堤防を工事する際に削られた土を再利用する予定で、造成費用が削減できることになっています。