刈屋梨いつも通りの甘み 酒田、大雨に負けず収穫ピーク

AI要約

酒田市刈屋地区では、和梨の収穫がピークを迎えており、記録的な大雨で一部の園地が被災したものの、生産者が努力して育てた梨は良質な実を実らせている。

豪雨による被害もあったが、主力品種の「幸水」は玉伸びが良く、出荷量は少ないものの生産者が誇りに思っている。

被害を受けた園地もあり、収穫量は例年より減少する見込みだが、幸水や豊水が順調に出荷される予定。

刈屋梨いつも通りの甘み 酒田、大雨に負けず収穫ピーク

 酒田市刈屋地区で、特産の和梨「刈屋梨」の収穫がピークを迎えている。7月の記録的大雨で3割ほどの園地が被災したが、生産者が流れ込んだ泥をかき出し、防除作業に努め、大切に育ててきた。出荷量は例年より少ない見通しだが、主力品種「幸水」は玉伸びが良く、良質な実ができたと生産者は胸を張る。

 豪雨で刈屋地区東側の荒瀬川左岸、荒瀬川と日向川の合流部付近などに濁流や流木が押し寄せた。JA庄内みどり刈屋梨出荷組合(佐藤尚人組合長)によると、計31ヘクタールの園地のうち9.4ヘクタールが被害に遭った。約120アールの梨畑を持つ佐藤さん(59)は25アールほどが水に漬かり、泥が堆積した園地の収穫を諦めたという。

 幸水と「豊水」を合わせた例年の収穫量は125~150トンだが、同組合は先月20日の目揃(ぞろ)え会時点で、幸水約80トン、豊水約24.5トンの見込み。佐藤さんは「いつも通り甘くておいしい梨ができた。自慢の梨を味わってほしい」と話す。

 幸水は10日過ぎまで、その後は豊水が10月初めごろまで、それぞれ出荷される見通し。