加賀茶道の地、初々しく 金沢で全国学生大茶会開幕

AI要約

全国学生大茶会(石川県茶道協会、北國新聞社特別協力)が金沢市中心部で開幕し、12大学の茶道部員が地元の加賀茶道で稽古の成果を披露。

学生たちは兼六園の時雨亭や中村記念美術館など10会場で茶席を設け、若者の初々しいもてなしを披露。

250人が参加する2日間の大会では、学生たちは地元の茶道関係者や来場者に茶道の楽しみを伝える。

加賀茶道の地、初々しく 金沢で全国学生大茶会開幕

 全国学生大茶会(石川県茶道協会、北國新聞社特別協力)は31日、金沢市中心部で2日間の日程で開幕した。初日は地元の金大、金沢学院大を含む全国12大学の茶道部員が10会場に茶席を設け、藩政期から受け継がれる「加賀茶道」の地で稽古の成果を披露。愛好者は若者の初々しいもてなしを堪能した。

 兼六園の時雨亭では、金大茶道部の15人が茶席を設けた。床には十三代宮﨑寒雉(かんち)さんによる軸「平常心是道」を掛け、金大校章のモチーフ「アカンサス」が描かれた棗(なつめ)や、十一代大樋長左衛門さんが手掛けた茶わんでもてなした。

 1席目には村山卓市長や地元の茶道関係者が出席し、しとしとと雨音が聞こえる中で心尽くしの一服を味わった。和服に身を包んだ部員は緊張の面持ちでお点前やお運びを務め、出席者が温かく見守った。

 席主の補佐役「半東(はんとう)」として道具の説明などを担当した長野出身の義家可南笑(かなえ)さん(2年)は「すごく緊張したけれど、皆さんが温かく接してくださってほっとした。金沢というすてきな場所で茶道をさせていただいていることがうれしい」と笑顔を見せた。

 今年の学生大茶会は2日間で計23大学の250人が参加する。初日は金大のほか、金沢学院大が福井大と合同で中村記念美術館の茶室「耕雲庵」に席を設け、しいのきプラザなどでも学生が来場者をもてなした。

 最終日の1日も引き続き10会場で行われる。午前10時、11時、午後0時半、1時半からの4席で、当日券は1席につき大学生以下500円、一般千円となる。定員が埋まり次第、受け付けを終了する。